2011/10/7

ある日のこと

Steve Jobsが亡くなった、朝一報を聞き、その日が終えようとしています。最初に書いておくと、僕はそこまでMac信者でもApple信奉者でもないです。Google好きだし、Facebook好きだし、Adobe好きだし、Microsoftだって好きだ。僕の職はそれら企業が提供する個人の限界を補完してあまりあるツールに支えてられ成り立ってきました。ただ、各界の経営者がSteve Jobsを悼むコメントを目にすると、全ては連環していて、そう、まさしくConnecting Dotsで、星空に瞬く一番明るい星が、その役目を一応終えたということなのかも知れないな、などと思いました。

僕が初めて買ってもらったPCは、Apple Perfoma 6220というヤツでした。ちょうど高校生で僕はアメリカにいました。Appleという企業に対するイメージは言ってしまえばゼロベースだったし、それまではCanonのワープロしか使ったことなかったので、マウスとキーボードで何でもできちゃうあの感覚は衝撃的で、何をするという目的もないのに、毎日のようにいじっていました。

でも、大学入学してからというもの、僕はWindowsユーザになりました。大学の共同購入が東芝のWindowsマシンでしたし、学生時代の大半を費やしたデザイン会社でのアシスタントの仕事もボスがWindowsだったので、Windowsで仕事のことは覚えました。実は今年、Macbook Proを買って、それが初めてのビジネスツールとしてのMacとの接触だったんです。

「AppleがMP3プレイヤーを出すらしい」とか「Appleが携帯電話を出すらしい」という噂を耳にしても、当時の僕はコンピュータの会社がそんなもの作ってヒットするわけがないと思っていました。でもコンピュータの会社じゃなかったんですね、Apple。当の昔に。自分でも思い出すと見事に先見性がなくて、小っ恥ずかしいんだけれども。iPodを買い、iPhoneを買い、iPadを買い、そして遂に15歳の時のPerforma 6220に始まる、人生の半分にあたる15年付き合ってきたコンピュータというやつまで、遂にAppleに戻って来ました。思えば遠い道のりだったけど、Appleのユーザになれたことは僕の仕事においても非常にエキサイティングな事柄と言えましょう。

僕に取って、Steve JobsはOne of Themだった気がします。少なくとも憧れじゃなかった。ただAppleが切り開いていく道程には、仕事を始めてからというもの常に感化され続けてきたし、何度も驚嘆したし、幾度も心の中で賛美した。ただ、周りがSteve Jobsを語る時の熱意が、あまりにも強烈で、なんだかそこに与する気分になれなくて、天邪鬼なことを言っていたように思うけど。

今日一日、海外国内問わず追悼記事を読みあさっていたけれど、こんなにも多くの人に敬意を表されたビジネスマンがあっただろうか。彼はAppleというより特に晩年、この時代のアイコンでした。そして、人の死が、こんなにも人をポジティブにモチベートできることを同時に知った気がします。

僕は何かSteve Jobsという人をSteveと呼べるほど、彼のことをまだまだ知らないし、付き合いも深くありません。だけれども、その連環しているDotsに大きく自分の人生を支えられてきたことを思うと、やっぱりお礼を言いたくなります。

Steve Jobsさん、ありがとう。貴方が紡いだ世界が、僕は大好きです。

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