Facebookにおけるパーマリンクの価値
以前、 @gamella と酒を飲んでいる時に、「Facebookって発言にパーマリンクがないじゃないですか、それってスゴイ気持ち悪くないですか?」ということを言われて、ああそれ、すごいエンジニアらしい指摘と思いつつ、以来、ずーっと考えていたんですが、何かようやく答えらしきものが浮かんだんですね。
最近、kosukekato.comのアクセスログをまたちょこちょこ見るようにしたのですが、今月に限って言えば、Facebook経由のアクセスがTwitter経由のアクセスの3倍で、僕のTwitterのフォロワーが1128人で、Facebookの友達が285人だから、一昔前の(そして僕自身もそうだと思っていた)Twitterは情報の拡散に向いていて、Facebookは仲間内のコミュニケーションに向いているって話も一概には言えないかも知れないなーなどと思いました。
今月、うちのブログはどういう状況かというと、割とFacebook関連のTipsが並んでいます。だからFacebook経由のアクセスが多いということも当然言えるのですが、やっぱりアクセスが集まる記事には「いいね!」がたくさんついていて、「いいね!」も十分アクセスアップに機能してますね、と。一方で今月一番アクセスを集めたのは実はダントツで「ソーシャルニュースリーダー、Crowsnestがアツイ!」だったのですが、これはあまり「いいね!」はついていなくて、主にTwitterで広まっています。だから、どういうネタか、どういうクラスタに好まれる話か、ということもあるわけですが、似たような効果はあることが窺い知れます。
ただ、ここで圧倒的な違いは、Twitterでの波及は波及そのものにパーマリンクがありますが、Facebookでの波及には元記事のパーマリンクだけが流通していて、そこに付帯してくる情報はFacebookの土俵の中だけのことなんですよね。つまり、Facebookにおける波及そのものをコンテンツ化できるのはFacebookだけだと。
どうやら、Facebookページのウォールにアプリを使ってのブログ記事に「いいね!」がつくと、元のブログの記事の「いいね!」ボタンにも「いいね!」が同様に反映されているようなので、Facebookがパーマリンクごとに付帯情報をためているイメージじゃないかと思うんですよね。
これって結構スゴイことで、世の中にあるあらゆるパーマリンクにFacebookは付帯情報をつけて、どんどんそのコンテンツの価値を高めていくんだけれども、その付帯情報はパーマリンクを持たないのでFacebookだけの資産になる。これって革新的に排他的ですね。仕入れは無料、仕込みはセルフ、できあがるものはプレミアムリッチ、という。でもコンテンツ提供側にはそこに参入するメリットは大いにあるので、結果Facebookはコンテンツリッチになっていく。
以前、「収束と拡散、FacebookとTwitterを対比する」に書いた話に繋がっていくのですが、「パーマリンク」という技術要件一つ取っても、すごくこの性格の対比が浮き彫りになっているな、と今更ながらに思ったのでした。

加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
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フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)