2007/10/18

ブランドストーリー

友人の高原月子さんが立ち上げた「エコピリカ」というリユースデザインブランドがあります。3R(Reduce、Reuse、Recycle)の中でも特に「Reuse」にスポットライトをあてて、商品化に向けて、デザインの募集を行い、この秋展示会を行いました。いくつものメディアに掲載されて、時節柄、なかなか注目されているようです。

僕のブログにもたびたびエコピリカが登場してきますが、高原さんと高校の同級生だというだけで、僕は基本的にはエコピリカのブランディングとは無関係ですし、何をやってるかと言えば、思いつくままに言いたいこと脇で言ってるだけなんです。ただエコピリカというブランドには何か煌くものを感じています。

地球温暖化、環境破壊、貧困、人権、食料危機、食の安全・・・。
私たちのまわりには、数え切れない社会問題が、たがいに絡み合って存在しています。
それは、できれば知らなかったことにしたいくらい、複雑で、重くて、やっかいな問題たちです。
いったい、自分には何ができるのだろう?
真実を知るほどに、自分の無力さに絶望しそうになってしまいます。

でも、問題を解決するために、私たちにできることがたくさんあるのも事実です。
作られ、買われ(ときには使われることもなく)、やがて捨てられる大量のもの。
捨てられていくものに、デザインによって新しい命を吹き込んでもう一度世界に羽ばたかせる。
エコな人も、エコじゃない人も、楽しいから、カワイイから、美しいからずっと大事にする。
「エコピリカ」は、そんな永く愛されるものを創る「リユースデザイン」ブランドです。

エコピリカという名前には、「地球に優しくて、美しいものを創りたい。」という気持ちをこめました。
絶滅が危惧される鳥「エトピリカ」ならぬ我らが「エコピリカ」が、ゴミから生まれた世界にただ一つの宝物を、あなたに届けます。

エコピリカのWEBサイトから抜粋したものですが、この文章は実にストレートにエコピリカというブランドを表現していると思います。いちいち分析するのも野暮ですからしませんが、この短い文章に読み手は共感するにしろ反感するにしろ、気持ちを心を揺さぶられるように思います。こういうメッセージがブランドストーリーには必要です。

僕がクライアントに提出する最初の提案書にはまずこのブランドストーリーというのが冒頭に出てきます。例えば「知性の萌芽」とか「ホスピタリティ」とか「次代を告げる角笛」とか、ヒアリングしたクライアントの情報を元にタイトルをつけて短い話を認めてみるのです。

ファーストコンタクトでブランドの全容を把握することは不可能ですし、それゆえにこちらから提案できることも限られています。けれども、プロジェクトの最初にまずはクライアントの言葉を咀嚼して自分の言葉としてブランドのエッセンスを消化してみる、その試みはその後の進行の材料として、非常に役に立ちますし、クライアントの想像力を刺激することにもなり得ます。

こうやってブランドに対する検討を少しずつ形にしていくことが、最終的にブランドの最良を引き出すための判断材料に育ってゆきます。

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