2005/12/5

エピソードとストーリー

自室のPCでテレビが見れるようになって、大分テレビを見る機会が増えました。夕方のニュースをラジオ代わりに聞いたり、夜のビジネス番組や討論番組を見る程度ですが。そこで改めて考え直したのですが、テレビのコンテンツというのは非常に良質だなと思いました。特にNHKとかTV東京のドキュメンタリーもの。なぜかと言えば、そこには一貫したストーリーがあり、TVの話法というのはストーリー・テリングであるからです。

一方で我々がインターネットで取得するのは断片的な情報です。堀江氏なんかは、これからのメディアはインターネットが主流になると盛んに言ってましたが、インターネット上のそれはストーリーとは言い難く、規模的にはエピソードという類のものだと思います。堀江氏的に言うのであれば(僕の想像ですが)、断片的なエピソードをユーザが紡いでストーリーに仕立てるのが「インターネット的」ということなのかも知れませんが、ここで疑問を持たなきゃいけないと思うのは、「はたしてエピソードの集合をストーリーと言えるのか」ということです。

人はストーリーからエピソードを切り出して話の話題にしますから、間違いなく、エピソードはストーリーの構成要素ではあるはずなのですが、エピソードの連なりに論理だった筋道がガイドラインとして引かれていないのと、非常に貧素な物語になってしまうと思われます。しかも論理だっているだけでは駄目で、人の印象に、人の記憶に深く根差すためには、そのエピソードの連なり自体に楽しいエッセンスが散りばめられていないといけないと思います。実際に触れることのできない「情報」を、可視化された「経験」に昇華できるのが、ストーリー・テリングということなのだと思います。

エッセイ漬けに食傷気味になった後、ちょっと重厚な長編が読んでみたいという感覚が、インターネット・ユーザにも生まれるんじゃないかと思うのですよね。それは決してテキストが動画になればいいということではなく、コンテンツの質として、ということです。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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