2007/10/18

僕がExperience Transportersのブランディングで最初にやったこと

僕がExperience Transportersを知人と立ち上げることにしたのは、大学4年、就職活動も終わって社会人になるための準備が一段落した頃のことでした。暇を持て余しているのも何なので、在学中に仲良くなった知人と、ちょっとビジネスもどきやってみないということで作られた組織です。

当時はExperience Transportersという名前と添い遂げようとか思っていたわけではありません。本格的に始動させたのはプロフィールにもある通り2005年からで、最初は本当に知り合いのところの仕事を手伝うのにちょっと名義が必要だから、というようなとっても軽いノリでした。

さて、掲題の僕がExperience Transportersのブランディングで最初にやったことですが、それはお絵描きです。もう少し言うと『Experience Transporters』という物語の主人公を描いてみようということでした。上のイラストがそれです。

論理的にクリアできること、例えば使命であるとか、約束であるとか、それはブランディングのノウハウ本を参考にしつつ固めていけばよろしい(とは言え、そんな簡単なことではないのだけれども)。だけれども、ブランドが内包するべき空気感とか性格とか雰囲気というようなものはなかなか明文化しにくいものです。それでは、文章にできないならビジュアルで、お絵描きしてみましょうというのがこの方法の主旨です。

ブランドのマッピングとして、例えばコラージュなんてのは常套手段です。ですが、コラージュという手法はあくまで既存の価値の寄せ集めでしかありません。言うなれば「全く新しい」ものではないのです。ブランドを立ち上げるからにはマーケティング的なアプローチによるマッピングより、そのものずばりを自分の思うままに「形」として表現できた方がいいわけです。ですから、そのブランドが語る物語の主人公の姿を想起してみるというメタファーによるアプローチは、よりブランドのあるべき姿をヴィヴィッドに生き生きと導き出します。

その際、絵の上手い下手は関係ありません。描く言う僕の絵心もたかがしれています。ただ、一人のキャラクターを描くという過程で、人は実に様々なことを考えます。またボリューム的な制限もありません。描写をより綿密にしていけばいいわけで。ですから、ブランドを立ち上げる時に、ブランドが紡ぐ物語の主人公を描いてみるというのはアプローチとして有用ではないかと思うのです。

Experience Transportersのキャラクターを見てみましょう。僕が意図したのは、「柔らかで穏やかで優しいけれど綿密で丁寧で勉強熱心」というところです。言葉にしてみると何だか浮ついた感じがしますね。ただイラストにして見ると、何となく先に挙げた空気感とか性格とか雰囲気とか言うようなものは伝わるのではないかと思います。

言葉には定義があります。ですから言葉にブレイクダウンすると、自ずとその意味性は既定されます。けれどもイラストであればそこから発生し得るイメージはより多用性があります。ブランドのあるべき姿について、いきなり「このブランドはこういうブランド」と言い切ることは難しいです。けれども、イラストに描くことによって、「こんな感じかなあ」と「あたり」をつけることはできるわけです。

学生時代のイラストで必ずしも完成度は高くないですが、Experience Transportersのブランドの方向性を絞っていく上で、この「物語の主人公を描いてみる」という方法はとても良い指針に成り得ました。加藤康祐関連の様々な成果物に登場する「加藤の似顔絵アイコン」も、元々このイラストをベースにブラッシュアップされたものです。

「書く前に描く」、というのは僕のブランディングに対する基本的な考え方かも知れません

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