2010/11/14

(まだ終わってないけど)ET Luv.Lab.を振り返る

今年も色々あれやるこれやる触手を伸ばしておりますが、何と言っても目玉はET Luv.Lab.だったりします。何となく不定期にやっている飲み会、加藤企画のある意味でのスピンアウトで、でもまあそんなかっこ良くなく、そろそろインタビューとか始めるか、という例によってノリと思いつきでのスタートだったわけですが、お陰様で多くの皆様に支えられスクスクと育っています。最初の頃の取材の感想は「プロセスをなぞるということ」にまとめましたが、綺麗にトップページに12人の顔が並んだので、ここらでもう一度ET Luv.Lab.を振り返ってみようと思った次第。

取材は大体40分。どれくらい話をうかがえばいいかわかりかねていたのですが、最近は40分聞くとちょうどいいなという感覚です。それでもキャプチャを取ってレビュー用に送ると、画像の縦の長さ8000ピクセルとかになっちゃうんですけどね。その後、撮影させていただいて、時間に余裕があれば30分くらいお茶してというような感じで、主にランチを利用して取材させていただいています。

質問の内容とかほとんど決めてないです。最初は3つくらい聞きたい話を決めてましたが、最近は「オープンソースの話を聞かせてください」とか「バズ・マーケティングの話を聞かせてください」とか大見出しのトピックしか決めてません。後はこの話から切りだそう、くらいでしょうか。大体どの取材も小見出し3つついてますが、大きな話を後から僕が全体像掴みやすいように便宜的に区切っているだけです。

僕、自分自身に割と即興が苦手という問題意識がありまして、そういうの鍛えたいんですが、じゃあ、Luv.Lab.の取材でキビキビ即興性を発揮しているかというと、全然そういうわけではなく、むしろ取材後に「こんなグダグダで大丈夫ですかね」と言われるんですが、大抵大丈夫になっていると思われます。

面白い人に取材に行っているのが前提条件ですが、僕割と難しい話に簡単な話をぶつけるのが得意というか、「誰にでもわかる言葉で考える」とかでも書いてますけど、その道のプロにわかったような質問をするよりは、僕のスケールで理解の外に出ていることを、僕の理解の内に持って来てもらうための質問投げるというのが、業種業界に縛られないインタビューをしている以上、重要だと思うのですよね。で僕も話を完全に正しく理解出来てるとは思えず、「ああ、でもその感覚なんとなくわかるかも」みたいな状態なのですが、Luv.Lab.の読み手にとっても「ああ、でもその感覚なんとなくわかるかも」というテンションで伝わる、というのが実は面白ポイントなんではないかと分析しています。

元々僕は一応WEBが作れますし、一応写真撮れますし、一応文章書けますし、一応ソーシャルメディアにも見識はあります。その一応の集積がLuv.Lab.だったりして、逆に新しいことって何かと言えば「インタビューする」というこの一点なんですよね。でもコマーシャリズムの上に成立しているというコンテンツというよりは、極めて近しい周囲においての話題性の上に成立しているコンテンツなので、コマーシャリズムの上で要求されるインタビュースキルというのは身についている気が全くしなくて、おそらく、僕仕事でインタビューして来てくださいと頼まれてやってみても、何だか怒られそうな気がします。

ただね、一つ大事だと思うのは「初恋くらいおぼろげな心持」などでも語っていますが、「人間に対する興味」というやつですね。これは負けないぞと。先ほどの記事などは、客商売という文脈でクライアントに向けられた「人間に対する興味」の話だったんですが、ET Luv.Lab.では仲間とか友人に向いている。僕の「人間に対する興味」が酒や飯やラグビー以外でこれほど強く働いているのは、独立してこの方なかったんじゃないですかね。そういう意味でET Luv.Lab.は僕にとってもスゴク楽しく同時に価値があり、新しいスキルを身につけるための戦略的なアクションには到底成り得ていないけど、ETのフィールドの中にそういうものを引き込めたのは随分進歩だなと。

ET Luv.Lab.はまだまだ続きます。いっそ、ライフワークにしたい、と思えるくらい、この1年で大事なプロジェクトになりました。僕のアイデンティティが「ET Luv.Lab.やってる人」、でもいいなあと思えるくらい。取材のテープ起こしをするたびに「ほえー」とか「ふむー」とか僕言ってばかりなので、「こいつ本当にわかってるのか?」と自分で自分のことを思うくらいなのですが、まあ楽しんでやっていきたいと思います。どうぞ今後もご贔屓に。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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