2010/4/29

新日曜美術館 語りかけるまなざし 彫刻家・舟越桂の世界 via NHKオンデマンド

新日曜美術館 語りかけるまなざし 彫刻家・舟越桂の世界 via NHKオンデマンド

クスノキを素材に現代人の日常の姿を彫り続けている。

天童荒太の『永遠の仔』の表紙を手がける。
「彫刻に対して美術の教科書的な概念を軽やかに覆して、今を生きている無名の個人の存在を彫ることに親しみを感じた。」

舟越桂(当時51歳)
「クスノキは温かい感じの色をしている。色を塗るにしても、木肌を見せる作品が多いので、人物を作るのにはいい素材。」

具象彫刻の新しい可能性を広げるものとして、国内だけでなく、海外でも高い評価を受けている。

酒井忠康(美術評論家)
「今日の僕たちの手で作る人体像の原型の一つを提示してくれた」

まず人物を徹底的にデッサンをすることから始める。
掴みとりたいのはその人ならではの存在感。

「ある程度その人らしさは必要、似ていると言ってもいい。それを外したくない。似顔絵とは違うけれども、その人があそこに立っていた時のあの感じ、というのが欲しいので、そのためにはある種似てないと、その人らしさが出てないと。」

「舟越の彫刻には品格がある。それは彫刻を作った人の何かだ。」
「切り取られた昔の自分を見た感覚がある。作品の持つ、純粋さ、無垢さ、が今の自分に迫ってくる。」
「舟越はモデルの内面を求めているわけではない気がする。何かモデルを突き抜けたもの。それは人間を超えたものであると同時に人間に宿っているものかも知れない。それは頭で考えるのでなく、感覚的になぜか捕まえてしまうのだと思う。」

舟越保武(舟越の父、具象彫刻家)

「明確な彫刻家になろうという理由がなかった。物足りなかった。それでも勉强していっちゃってという感じで。」

北海道男子トラピスト修道院
聖母子像を彫る依頼。
初めてクスノキを使った。2年がかり。

「”不安”というものだったらマリア様と自分も同じものを持っているのではないか、と考えられるようになって進むことができた。」

「私を題材にして人間のことについて語りなさい」と言われている気がすることがある。

「舟越さんはそこに置かれる作品が誰のためのものなのかという意識が強烈にあるのではないか。職業としての仕事というよりは、人生としての仕事として。」

「人にはそれぞれ役目がある気がする。怒りと悲しみをぶちまけるような役割を与えられているのは僕ではない気がします。割と静かに、それでも肯定していきたい、という形を取るときは僕なりに役割を果たしている、そんな思いがありますね」

「自分にとっても初めてのこと、ある意味では、人間全般にも初めてのことを探していくべきだと思うんです。僕自身という存在は初めてのものなんだから、初めてのものを作り、それがもしかしたら全ての人が初めての存在なんだという証明に繋がればいいと思います。」

「結局のところ一番遠くにあってわかりにくいものって自分なんじゃないかなという気がしていて。」

「見えるものを作ることから始めたけど、見えないものが立ち上がってくるまで、制作は続けたい方です。」

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