2008/10/28

お墨付きの功罪

「宮内庁御用達」なんて言葉が今の世の中でどれくらいのブランド感があるのかわかりませんが、「モノの価値」をできるだけ客観的に捉えるために評価ということが行われ、それによってグレードがついて、値段や希少性というところに反映されます。

ビジネスにおいて評価というのは、古い言葉を持ち出しますが、PDCAサイクル = Plan Do Check Actの後ろから2番目というわけで、なかなか微妙なポジショニングにあります。けれども、今の世の中、実は「C」の「Check」こそが非常に重要な意味性を持っているように思います。

食品偽装の問題が今もなお世を騒がせ、食の安全の神話は完全に崩壊しています。サブプライム問題も、Rating Agencyがいい加減な格付けをしたことに端を発しているようにも思います。はっきり言って詐欺に近い。

法律的に、もしくは計算式的に正しくても、そもそもが問題を未然にフィルタリングするための「評価」なわけですから、そこをすり抜けてきたものが実体経済に大きな悪影響を与えたのであれば、いくらシステム的に正しく業務を行っていたと主張しても、裁かれて然るべきで、大体システムは人が運用して初めて稼動する仕組みですから、システムが悪いなんてのはとどのつまり言い逃れでしかないと思うのです。

思い起こせば耐震偽装の問題が発覚した時も、評価システムのことが問題になりました。確かに評価の制度的に様々な問題を孕んでいたようでした。けれどもそれで耐震偽装のそもそもの問題が解決されるわけではない。

今の世の中には驚くべきほどの「ラベル」があって、鮭だったら北海道産とかアラスカ産とかロシア産とかあるわけですが、その信憑性の全くない情報を以って、我々は判断をせざるを得ないわけです。デザインだって、商業社会において一翼を担っているわけで、我々だけが蚊帳の外を気取っているのも問題であろうし。

お墨付きというのは世の中をわかりやすくしてくれていると思います。ただ本来的に世の中はそんなにわかりやすいものではありません。お墨付き、即ち評価ということに確かな信憑性が確保できなければ、情報化社会はますますこの混沌を加速し、安心とは程遠い世の中に突き進むように思います。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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(2012-10-5)
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