2008/8/28

ユーザエクスペリエンス

最近、よく聞くのは「ユーザエクスペリエンスを設計する」というフレーズですが、これってなかなかピンと来ません。環境も性格も心理も体調も色々な要因があって人間の行動は決まるわけで、ユーザエクスペリエンスを設計すると言いつつも、何か違うものを設計しているような気がします。

浜崎あゆみがデジカメ使ってたり、エビちゃんがハンバーガー食べてたり、というイメージを消費者に宛がうということは、ユーザエクスペリエンスを提案していることにはならないと思うし、昔から綿々とマス広告がやってきたやり方ですよね。

犬のトレーナーというのは「動物行動学」という学問を学ぶそうです。動物の行動を類型化し把握する。じゃあ、「人間行動学」を修めることがユーザエクスペリエンスの設計に繋がるというと、なるほど確かに心理学や人間行動学はマーケティングの大事なサポーティングパラグラフだったりします。

Android携帯がいよいよ登場というニュースを見て、日本のメーカーがここで革新的な端末を出せるかどうかが、iPhoneに話題を持っていかれた日本市場のこれからの試金石ではないか、というようなコメントをしたら、知人に「革新を起こすのは端末ではないと思います」と言われました。確かにそうかも知れない。

ソフトウェアとミドルウェアとハードウェアというのはサービス提供側のロジックで、ユーザ中心で考えた場合は、それらは全てツールというひとくくりなのかも知れません。人がツールを使って何をするかと言えば、そうか「行動」だ。

エモーショナルマーケティングとか、五感に訴えるマーケティングとかいう言葉もありますが、作り手の立場からユーザの感情を規定するというのは違和感があります。ただ、提供したツールで具体的にユーザがどういったアクションを行うのか、そのフローを想起する努力はできますね。

ただそれもペルソナみたいに、ケーススタディ的にシミュレートするだけではなくて(あれってとっても希望的観測ですよね)、例えばGmailが社内で散々試用期間を経た後にサービスのアップグレードがあるように、テストあるのみなのかも知れない。

人がいて、アクションがあり、そのためのツールがあり、そこに至るまでのフローがあり、それを総じてエクスペリエンスと言っているのか。

巡り巡ると、そもそもExperience Transportersって屋号に込めた意味合いって、今日的な言葉で言うところの「ユーザエクスペリエンスを設計する」ってことに他ならないのかも知れません。

「経験過多の時代」に、よりヴィヴィッドで、より良質の、他に抜きん出た経験をご提供することを目指して、Experience Transportersは活動しています。

とここまで噛み砕いてみると、「ユーザエクスペリエンスを設計する」というのは意外と腑に落ちるフレーズなのかも知れないなあと。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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