2009/8/8

ノマドと独立性、移住と再定住

ノマド、ってのがこれまで僕が松村太郎君との出会いによって注意喚起された言葉で、何度も取り上げてきた言葉ではあるのですが、大きな意味で言うと、というか本質的には、ノマドもフリーエージェントもフリーランサーもインディペンデントコントラクターも変わらないという視座にいます。「社会的な存在」としての認識のされ様に若干の違いがあるだけで、むしろ大事なことは「気の持ちよう」「心の持ちよう」ではないかと思います。

先ほどたまたまクリエイティブの仕事やってる後輩と久し振りに長電話しておったのですが、「うちでお願いしてた委託先もバタバタ切られてますからね、でそういう人って一部を除くとほとんどうちの仕事しかしてないんですよね、大変ですよね」という話を聞きまして。それは確かにおっかないことだなあと思わざるを得ませんでした。

この夏、結構疎遠になっていたクライアントのところにもボツボツご挨拶回りをしているのですが、雑談の中で、「色々な業界の仕事されているから、どこかの業界が大変だってだけでお困りになることって少ないんじゃないですか?」ということをチラホラ言われます。それは何かこう薄々曲がりなりにも個人事業主として5年ほど仕事をしていく上で、これはもしかするとスゴイ大事なことかも知れないな、と思いながら進めていたことが、言わばこの不況下でちょっと実証されつつあるな、という印象です。

元々、僕が色々な業種の仕事をやっているのは、僕のところに来る仕事が色々だから、ということに尽きるわけで、特に狙ってやっているわけではありません。逆を言えばWEBの仕事を始めた学生時代の頃から、色々なクライアントと業種にかかわらず仕事ができる、ということは僕の大きな仕事のモチベーションの一つだったわけで、サイズ、フィールド、ターゲット、まちまちで、その多様性自体が面白い、ということが根底にはあって、就職活動で志望企業を選ぶ際にも大きくは、色々な会社とつきあえる企業に就職することを考えていたように思います。

オープンにしている仕事だけでも、ある種節操無いというか、クライアントのバラエティの豊かさは僕自身のブランドを構成する大事な要素でもあるわけで、そうやって言わば僕のインタレストドリブン、モチベーションドリブンで作って来た関係性が、実は途中からリスクヘッジにもなっていて、今何とか頑張れているということにも繋がって来ていると思います。

多分、自分を必要としているプロジェクトは、いつでもなんでもどこでも楽しめる、という性分なのですよね、僕は。

いくらパッケージとして小さくても、仕事としての面白みが小さくなるというわけではないですし、そもそもが僕なんてしがない横浜の山奥のフリーランサーですから、とりあえず首突っ込んでおくのが正解なわけで、仕事選ばすとも大抵の仕事は楽しいですし、楽しくします。

そういうことって実は、ノマドとしての、フリーエージェントとしての、フリーランサーとしての、インディペンデントコントラクターとしての「独立性」を保つために大事なことなんだなと、後輩との話で改めて感じました。

僕は「雇われない生き方」が必ずしもカッコいいとは思っていなくて、むしろ「やりたいことをやりたいようにやる」ための方策、が僕のこれまでの生きて来た経緯でたまたま今の仕事であったという、言わば結果論だと思うのですよね。だから、今のライフスタイルやワークスタイルは大変気に入っているのだけれども、そもそもそういうスタイルを勝ち得るために個人事業主を始めたのではなくて、あくまでも「後でついて来たもの」でしかないです。

ただ、「やりたいことをやりたいようにやる」ために仕事を進めてきた結果、「独立性」を確保しつつ仕事を取り巻く環境を整備してこれたというのは今になって、特にこういう不況の時代にあって、大きな財産だと思っています。

移住と再定住の前に、まずは「草原の民の誇りを」って言うとカッコ良過ぎるんだけれども、何かこうバランスというか、シフトウエイトの分配というか、「よりかからない自分」であること、「インディペンデント」であること、ってことは改めて大事だなあと思いました。今までも散々書いてきたことかも知れませんが、自戒も込めて書いておきます。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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