2008/3/13

直接取引

今高校時代からの友人が会社を立ち上げるということで、クリエイティブ周りのお手伝いをしています。このミーティングがなかなか面白い。割と同級生というと一流企業のサラリーマンというパターン(とパターンで括れるほど、皆一様な仕事をしているわけでは決してないですが)が多いのですが、彼は大学を卒業し企業に就職した後、一年で退職し、専門学校に入り直し、靴の道を選びました。気骨があります。

先日話に上がったのは、金融の世界の人と話すと、価値観、もっと言うと世界観がずれてるね、ということでした。何かこう僕らは世界のあるべき姿というのは本来的に物々交換だと思っていて、「靴を修理してもらう代わりに、裏庭で採れた野菜をあげます」みたいな非常にプリミティブな図式にこそ本当に人が暮らしていくための価値が有るのではないかと思うわけです。

ただ、今の社会というのは、そういう風にはできていません。貨幣経済があって、資本主義があって、金融市場があって、グローバリゼーションがあり、インターネットがある。でも、とりあえず自分が食べていくのに困らないのであれば、できる限り、そういう思想に近しい形で仕事をしていきたいというのが、言うなればそう、願望です。

Experience Transportersは基本的には直接取引をベースとしています(まあ、代理店に相手にされてないだけだという話もありますが)。これはかなり自分が仕事をしていく上で重要なことだと思っています。

クライアントの目を見て、声を聞き、纏う空気感を肌感覚で感じてこそ、できる仕事があると思っています。いわゆる制作だけを切り取った仕事の受け方は全くしていません。基本的にクライアントとは直接のお付き合いですし、お世話になっている方が仲介してくださった仕事でも、打ち合わせには必ず行きますし、進行の責任は僕が持ちます。

そうじゃないと僕の仕事の鮮度って保てないと思うのです。

「ITの仕事をしている」「デザインの仕事をしている」と年配の方に言うと、あまり泥臭い部分への想像力は働かないようです。勿論、マネーゲームやパワーゲームをしているわけではないですから、その筋の人ほど泥臭くはないわけですが、個人事業主として仕事をしている以上、ベースにあるのは人付き合いだ、ということは「IT」だろうが、「デザイン」だろうが、関係ありませんし、僕自身自分の強みとするところをそういうところに置いています。

以前、「顧客貢献度」という記事を書きましたが、僕は業態として、環境として、それを考えざるを得ない状況に自分を置いているのです。そしてそれこそが、個人事業主としてクリエイティブの仕事をすることのダイナミズムだと感じています。

何ページ作ったからとか、何時間働いたからとか言うことではなく、どれだけのことを顧客に対してアフォードするかということが僕の本来的な報酬の姿であるべきなのです。契約形態によっては、作業従量制の仕事も、時間労働制の仕事もありますが、基本的な契約の考え方というのはそういうことです。

色々な人とご一緒に仕事をしていきたい、という思いはありますのが、こんな信条も持ち合わせておるので、どういう形態を今後取っていくことができるのか、まだまだ3年経っても暗中模索ですので難しいですが、まずは目の前に有る仕事をしっかりね。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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