言語化できないことの価値
「○○らしさ」と「モノづくり」は危険な思考停止ワード – Future Insight
この指摘は本当に面白い。考えれば考えるほど面白いです。
- メーカーを「○○らしさが足りない」と言って批判するのは全く意味がない
- 企画の段階で「モノづくり」を掲げるのはとても危険
大前研一氏のソニー批判が本文では引用されているのですが、内容的にかなり懐古趣味なのですがそれは置いておいて、これは「批判」じゃなくて「不満」なんじゃないかと思いました。そして大前氏のような批評家としてでなく、一ユーザとして、ソニーブランドへの憧れを抱いて育って来た世代にはこういう感想を持っている人、結構多いのではないでしょうかね。僕がそうなので。
一方でメーカーが時代を牽引できる世の中でもなくなって来たというのも現実でしょう。だからと言ってサービス業への転換が、というのも何か違う気がします。結局、ユーザがお金を払った以上の満足を得られるのか、その一点がビジネスでは僕は大事だと思っていて、その満足は安心だったり、カッコよさだったり、驚きだったりするのだと思いますが、そういう意味で言語化できない(人それぞれで定義が違う)「○○らしさ」とか「モノづくり」とか言うモコモコしたものを思考の外に持っていってしまうのも、また思考停止と言えてしまうんじゃないですかね。
こういう時代ですから、モコモコしたものは持っておいて、モゴモゴしていた方が、なんか蠢き出てくるものがあるんじゃないかという気もするんですけど。
追記:
ETらしさとか加藤らしさとかって、当事者の矜持じゃなくてユーザからの賛辞で決まるもの、いくら言葉を弄しても、というところが客商売やってて思うことです。

加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
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フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)