2005/6/23

人間に対する興味

「知の創出」のコモディティ化への戸惑い

今後、ハッカーを雇いたいソフト開発会社の経営者は、面接のときに「コミュニケーション力」を見るのではなく、「人間に対する興味」を見るようにすればいいのではないかと思う。

人間に対する興味というのは仕事のモチベーションの源泉だと思います。就職活動の面接の時に、「コミュニケーション力」とかありきたりのこと言わずに、「人間に対する興味」なんて言うと、面接官もムムムと思うんじゃないですかね。

トピックは知の創出のコモディティ化ということなんですが、知を創出する際のアイデア・ツリーみたいなもの、平たく言うと「経過」的なところって、ブラック・ボックスにしておけるんじゃないですかね。アウトプットは模倣することができても、そこに至るまでの論理体系そのものがコモディティ化されることはなかなかないと思うんですよね。試行錯誤の過程で、Aのトピックについてはボツになった方向性が、Bのトピックでは活きてきたなんてこともあると思います。

そう考えると今後、知の2極化が進むのではないかと思います。「創出する人」と「模倣する人」というように。知がコンテクスト化されて模倣が簡単になればなるほど、創出の機会からは遠ざかるのではないかと。

多くの人にとって、「知を創出」したら、それを「対人能力」をもって自ら味付けしてカネに変えなければ「飯が食えない」時代が到来する。

それはまさしくそうで、企画の分野でもアイデアを売るのではなくて、アイデアの創出の仕方を売りにするというところのウエイトが重くなってきてるんでしょうね。ブランディングする人が営業施策そのものをレクチャーするとか。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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(2012-10-5)
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