2007/12/9

IT業界って何だ?

IT業界って当の僕も普段あまり気にせずそういう言葉を使っていますが、実際問題、今の世の中で「IT業界」って何なんでしょうか。世の中がIT化されてない時代は、通信インフラやシステム開発が「IT業界」って言われてた気がしますが、しかし今のご時勢、ITと関係の無いビジネスなんてないですし、先日とあるエンジニアの方が「いわゆるIT化は一段落した」とおっしゃってました。あまり意識せずに、IT業界、IT業界、言ってますが、いつまでもそのままでいいのでしょうか。

アメリカの成功している企業群に目を向けると象徴的だと思います。IBMはビジネスコンサルティングにシフトしましたし、AppleはiTunes Music Storeが売上の大半を占めるようになりましたし、Googleの収益のほとんどは広告によるものです。別に受託開発で成長しているわけではないですし、ソフトウェアの販売で儲かっているわけでもない。

IBMのライバルはコンサルティングファーム、Appleは大型レコード店とウォークマンの牙城を切り崩してますし、Googleはありとあらゆるメディアと呼ばれるものをどんどん侵食しようとしています。そう考えると、「IT業界」っていうビジネスの切り分け方は、実は非常に旧世代的で、日本のビジネスがアメリカに遅れを取っている一つの証明なのかも知れません。

もしかすると今日本でIT業界にいる、と思っているIT業界の人たちの認識自体が古びたものなのかも知れません。

同じロジックでネットビジネスって言葉も怪しいです。ネットだけで完結するサービスってのはほんの一握りで、Amazonの強みはその世界規模の流通ネットワークです。ネットショップを開業するのにも本当に大変なのは卸との折衝や顧客へのホスピタリティであって、それは必ずしもWEBサイト上だけで行われるものではないですよね。

かく言う僕の仕事も、大きな流れで見ると受託仕事なわけでして、IT業界という言葉の模糊とした曖昧さは、それだけではブレークスルーし得ない、ビジネスとしての将来性の無さを示唆しているのかも知れません。「プラットフォームを作る仕事」をいわゆるIT業界は担って来たと思うのですが、ただの受託開発業者のままでは、そのビジネスに主体性をもって関わることができず、大きな躍進は望めない。

だから気の早い人たちは、既に自分のいる居場所をIT業界という括りではないところへ、シフトさせる試みを始めてるんじゃないですかね。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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