2007/8/30

Time Is Money

これでも一応ラットイヤーを体験した、している人間としては、仕事のスピードって言うのは大事だと思っています。勿論、「安かろう悪かろう」ならぬ「早かろう悪かろう」じゃ駄目なわけですが、スピード感をシェアできると、品質が落ちない限りは概ね良い評価をもらえるわけで。

スピード感と言うと、「頭の回転が早い」とか「要領が良い」とかいうところに注視をしがちですが、僕が考える仕事にスピード感を出す材料と言うのは、「経験則が整理されている」ということと「想像力が豊か」ということなんです。

経験則が整理されているということは、一度学習したり体験したりしたことを十分に咀嚼してストックしていつでも引き出せる状態にしてあり、しかもそれらが適切に関連付けられている状態なのではないかと思います。そんなことを言うとKnowledge ManagementだとかDatabankとかITの活用を考えがちですが、別にそんな難しいことではなくても、例えば日記を書くことによって幾つかのストックがストーリー性を与えられている、とかそういうアナログなことでもいいのではないかと思います。

想像力が豊かというのは、地雷を踏まないように悪路の想定を沢山できて、最適な選択をできるかということです。選択肢を洗い出し、その中からなるべくベストな結論を導き出す。消去法をするにも、そもそも状況の様々を想像できなければ、解決策は得られないわけです。想像力というとCreativityを連想させて、それはあたかもスピード感とは反比例するもののようにも受け取られがちですが、スピード感のためのCreativityというのもあるわけです。

こうやって迅速な判断ができる環境を整えると、「無駄」が省けます。ですが、「労力」は省いちゃいけない。無駄が削れた分、短縮された時間や作業に費やされるはずだった労力を、他の何か、もしくは更にそのプロジェクトを深化させるための何かに活用するべきでしょう。ただ早く終わった、ということは「価値」ではあっても「付加価値」ではないわけです。

僕がこの文章でスピードと言わずにスピード感というコトバを使っているのはそういうわけなのです。クライアントとスピード感をシェアし、その感覚が気持ちよく仕事ができるということに結びつけたいわけです。「Share The Speed」ではなくて「Share The Groove」という感じです。

逆に、経験則が足りない部分で、想像力が至らない、新規の問題にぶつかった時は、エクスキューズを予めしてクライアントの理解を得るべきです。最初に理解を得ておけば、ずるずる対応が遅延するよりずっと良い筈です。当たり前のことですが、時間のかかる作業を時間がかかると事前に伝え、状況を早い段階でクライアントに把握してもらうことも、実はプロジェクトを通してみればスピード感であると言えます。

「Time Is Money」ということをそのまま捉えてしまうと、スケジュール至上主義みたいですが、むしろクライアントに自分の「スピード感の価値を見出してもらう」努力というのが重要で、そういう配慮の上で仕事を回していくと、それがある種のプロジェクトマネージメントになっていたりすると思うのですよね。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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