2007/11/20

『ブランド・マインドセット』 Duan E. Knapp

ブランド・マインドセット
デューンE. ナップ Duan E. Knapp 阪本 啓一
翔泳社 (2000/08)
売り上げランキング: 86929
おすすめ度の平均: 4.0

4 ふーむ、ま、そこそこ
3 わかりやすいが?
3 わかりやすいけど?

あれもしかしてもう絶版なのですかね。2000年にこの本を読んで、僕はかなり影響を受けたのですが。体系的にブランディングについてまとめられている本で、今でも十分役に立つ本だと思うのですけど。尤も、インターネットに関する論考は時代が時代ですので、もうあまり役に立ちませんが、ブランディングの基本的な考え方については、今読んでも色褪せない内容ではないかと思います。

ブランドの理想的戦略を描き出した段階では、仕事はまだ緒についたばかり。大変なのは、ブランドを築き上げ、築いた通りに動かし、そして、ずっと継続することである。
ref. p14

「ほんもののブランド」のことを、「顧客や生活者がブランドから受けるフィーリングと機能の集合体」であると定義する。「ほんもののブランド」を手に入れるためには、次の期待に応える用意がなければならない。

  1. 生活者から勝ちあるものと評価されるだけのとんがりと違いがあるか
  2. 生活者に、フィーリングと機能面でベネフィットを提供できているか
  3. 生活者に、常に同じ約束を果たすことができているか

ref. p18

ブランド戦略の法則のプロセスは、思考のプロセスを導く道路地図だと言える。次の5つのステップで成り立っている。

  1. ブランドの評価の完成
  2. ブランドの約束の開発
  3. ブランドの設計図の創造
  4. ブランドの育成
  5. ブランドの優位性

ref. p20

組織に所属する誰もが自分たちのブランドが何を意味し、ブランドの持つエッセンスをどうやって顧客に届けることができるのかを理解していなければならない。
ref. p26

ブランド資産はブランドについての認識を統合したものである。製品、サービス、財務内容、顧客の忠誠度、顧客満足など、ブランドを評価するすべて、さらに、生活者、顧客、従業員、そして企業のステークホルダーたちがブランドについて「感じる」こと、それらすべての総合体なのである。
ref. p28

生活者の心の中における、ほんもののブランドは3つの基本的特徴を持っている。

  1. 「インプレッション」の心の中への蓄積
  2. 「心の目」に映る「とんがった」位置づけ
  3. 認識されている、機能的、感情的ベネフィット

ref. p35

ブランド構築のマインドセットは、D・R・E・A・Mであるべきである。

  • D=差異化 Differentiation
  • R=適切さ Relevance
  • E=評価 Esteem
  • A=認知 Awareness
  • M=心の眼 Mind’s Eye

ref. p43

ブランド戦略の原則を創造するすべての要素は、顧客側の視点と、客観的な視点を持っていなければならない。それが私たちの基本としている哲学である。成功するブランドを持ちたいと願う現代の企業が抱えている最も大きな課題は、生活者を正しく反映した客観的な視点が欠落していることだ。
ref. p70

ブランドの約束は生活者の視点を取り入れるのと同時に、そのブランドのハート、魂、そしてスピリットを反映したものでなければならない。それは、広告メッセージとは違い、組織の内側に向かうものだ。内側から組織活動を突き動かすもの。
ref. p72

成功するブランドはみな、生活者が享受するベネフィットに焦点を当てており、その結果、顧客の喜ぶ顔とダントツの競走上の優位性を持つことができる。ほんものブランドを築くためには、ブランドの約束が、顧客に提供できる特有のベネフィットを表現していなければならない。
ref. p74

ブランド戦略の原則は、毎年更新されるべきであり、効果的で絶え間のないブランドの育成をしなければならない。
ref. p77

外部アドバイザーは、ブランドが特定の状況や困ったことが起きた場合にこそ役立つ。
ref. p80

ブランドの約束の役割は、市場におけるブランドの現在地をつかみ、顧客の心の中で占めるイメージを確立し、さらには未来におけるブランドに影響する正しいトレンドを明確にすることである。
ref. p116

ブランドの約束は、次の3つの属性から成り立っている。

  1. きちんと実行されること
  2. きちんと保証されること
  3. きちんと将来にわたって高品質が保たれること

ref. p130

新入社員をはじめとする社員全員(社長からパートの社員にいたるまで)、この約束を学び、社として顧客やステークホルダーたちに、何を約束しなければならないか理解している必要がある。
ref. p133

21世紀前半のビジネスプランニングの主な仕事は、戦略的に方向付けをするためのミッションやビジョンを作り上げることだった。ビジョンやミッションは、企業活動を左右する重要なものであったが、約束や価値を表現するものとはほど遠かった。

ミッションやビジョンは、企業内のマネージャーやエグゼクティブたちによって作られ、顧客や生活者の視点は欠けている。これに対し、約束は、草案の段階から、顧客、生活者、従業員の視点を常に考えている。だから約束は、時を経た後も、色褪せたりしない。
ref. p136

最安値を求める顧客は価格に対して忠誠を感じるのであって、ブランドに対してではない。
ref. p147

ほんもののブランドは、「絶え間なく」「熱く」顧客の便宜を約束する。ほんもののブランドは約束にひかれて集う顧客と関係を築き上げる。約束は顧客にブランドについて、ともだちにどう説明するのか、また、ブランドにどんな感じを抱くかというものを基盤としている。クチコミはブランドの最終的な成功を決定付けるのに最も重要な役割を果たす。
ref. p155

ブランドにとって、認識がすべてである。生活者がブランドについて感じたまま、それがすべてを決定付ける。社内のマーケティング担当者がどんなヴィジョンを描こうと、決めるのは生活者である。
ref. p168

ロゴはギリシア語の「ロゴス」から来ている。意味は「演説」や「論理」だ。ロゴは見るものに対して語りかけ、かつ、何かの意味を表現する。
ref. p189

社員、または会社レベルで”約束を生きる”ための能力を上げる。このことが、ブランド認知度を高めることになるのだ。
ref. p222

ブランド「らしさ」育成の目的は、ブランドについて社員、顧客、ステークホルダーみんなが考えるトーンを揃えることにある。
ref. p230

素晴らしい顧客サービスの評判を手に入れることは、話しているだけでは実現しない。ブランドの評判は、顧客が何と言うかで決まるのであり、毎日の生活の中でどのように表現されていくかが重要なのだ。顧客の心に一番残るのは、行動である。サービスの訓練はしばしば顧客不在のまま行われている。
ref. p241

「約束」が素晴らしいものであるほど、そして簡単に伝えられるほど、より易しくブランドを差異化することができる。
ref. p266

「ブランドの育成」の鍵は社員全員に昨日より今日、さらに明日と更に良くなっていくことを理解させることにある。顧客満足は測定可能であり、人がどう感じるかをベースにしている。満足度を測定するための属性は時と共に変わるかもしれない。しかし、顧客の持っているトレンドに用心深く注目することで、顧客満足度測定システムを常に効果的にし、長期にわたる育成目標を達成できるのである。
ref. p273

ひとり仕事: フリーランスという働き方
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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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