2020/11/2

人を雇わず、金を借りず – フリーランスと法人

人を雇うこと、金を借りること、有り体に言えば法人のメリットはこの辺りにあると思うし、取引先からの信頼とか、社会的なプレゼンス、というのも、この辺りの機能を担保になされてるように思います。僕がやっていた株式会社イーティーというのは不思議な会社で、法人として6期経営したけれど、人を雇わなかったですし、お金も借りませんでした。法人の顔をして、個人事業主をやっていたとも言えます。

まあそれでそこそこ稼いでいたし、法人経営の勉強にもなったし良いじゃないか、ということも言えるんだけれども、人を雇う、金を借りる、個人が仕事にレバレッジを効かせるための基本戦略2つを放棄していたので、税制や経理の部分を抜かせば、あまり個人事業主と変わらなかったことも確か。ここに来て振り返ってみると、あまり法人の経営をやったとも思えないよな、という感じもあるんですよね。

まあただ、やらなくても生活していけるなら無理にリスク取らなくても良いよね、という話でもあって。

フリーランスの法人成りについて議論は色々あるけれど、やっぱり法人となると経営コストもかかるし、逆説的に考えると、人を雇うこと、金を借りること、事業にレバレッジを利かすための、この2つを行わないのであれば、個人事業主の方が身軽で良いのではないかと感じます。僕も実際、法人にして取り得た仕事とかあるなとは思うのだけれど、全体感としては強い必然性はなかったのではないかという気もします。

僕のケースはちょっと特殊で、まあベースに病気のこととかあるんだけれども、フリーランスを続けていると、事業にレバレッジが効かず、いわゆる労働集約型になってしまうことが、しばしば仕事がブレイクスルーできない理由にもなって、法人化という選択肢に行き着く人も多いし、僕も人雇わないのとか融資受けないのとか聞かれたことはあるのだが、人に雇われる側、お金を貸す側に立って、僕の病気ということを考えるとなかなか難しい。

そんなこと言ったら、クライアントはどうなるとか、パートナーはどうなるとかあるんですが、まあだから最低限仕事をしていくために必要なエコシステムの中で、レバレッジを利かせられるような機能を落として、リスクをできるだけ低く保ちながら、マイペースで商売していく、というのがうちのスタイル、ということにもなって来るでしょうか。

人雇う時には雇えば良いと思うし、お金借りる時には借りれば良くて、それが駄目とは全く頭から思っているわけではないのだけれど、自分が嫌な思いしたり、人に迷惑かけたりしてまでやらなくても良い気がしていて、そのリスクを抱えなくても、まだまだ闘っていけるのではないか、という気もしています。

だからフリーランスそこそこ続けていると、労働集約はきついとか、レバレッジ利いた事業やらないととか言いがちなんだけど、フリーランス続けていこうと思ったら、労働集約でレバレッジ利かさずに淡々と仕事を進めていく覚悟、みたいなの必要なんですよねえ。

そう考えると、うちの商売はなかなか跳ねようもないよなあ、と思うのだけれど、アメリカンドリームみたいなの追いかけてるわけでもないしな。マイペースで続けていきたい、フリーランス。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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