2020/7/6

何でもできるというのは、何もできないのと同じこと Reprise

「ちょっとコーディングだけというのは。。。」「決済の導入はあんまり詳しくないですね。。。」「エンジニアというわけじゃなくWordPressできるだけなんですよね。。。」何でもできるというのは、何もできないのと同じことという記事、今でもよく読まれている記事なのですが、僕が記事を書いたのは2006年のこと。あれから14年が経ちました。今年に入って、いくつかのご相談をお断りすることがありました。「何でもできるんじゃなかったのかよ!」と突っ込みたくなるわけですが、仕事を始めて20年以上経ちましたが、できることが増えた、というのと同じくらい、できないことが増えた、というのも実感しています。

有り体に言うと、この業界はずっと勉強が必要だし、技術も知見も日進月歩だし、新しいツールやトレンドもフォローしていかなくてはいけません。世の仕事はどんどん「チーム」で請ける仕事が多くなり、また、ニーズや要件はより複雑化して多様化し、うかうかしていると、「何にもできないじゃん!」になってしまうなあと。「何でもできるというのは、何もできないのと同じこと」ああ、これ、20代の時の器用貧乏だと駄目だぞ的な意味と、40代になってのいよいよ時代についていけなくなるぞ的な意味と、時系列で意味合いが変化してくるな、と感じたんですね。

僕の出自はWebデザインですが、ブランディングや印刷をやり、CMSを覚え、メディア編集をし、イベント集客やプロモーションをし、撮影をし、UXデザイナーとして企業のチームにアサインされ、みたいな感じで色々やってみて、色々できることを増やして来ました。できること、はたくさんある方ではあると思います。ただ、ああ、ここに来て、何か一つのプロフェッショナルに比べて、強みが弱いかもなあ、という気もするんですよね。何でもできる、ということはあり得ないくらいにニーズが細分化され高度化され複雑化し専門化してくると、あちゃー、中途半端かも知れないなって。

そう言えば、この言葉を学生時代に僕に言った広告代理店の方は、年の頃はちょうど40代くらいだったように思います。なんか、ああなるほどなあ、みたいになっている。

どうしようかなあと思うわけですが、何でもできるようにはならないし、何でもできるというのも世の進歩に従ってどんどん平均点に近くなっていくというのもあると思います。一方で一つの専門性に特化していても、そこには流行り廃れもある。方向転換や乗り換えが必要になる時もある。14年前と同じ話ですが、ジェネラリストとプロフェッショナルの二者択一じゃないのだろうと思いますよね。

そういうぼんやりとした状態でも仕事は続けられるのだけれども、方法論としてのリブランディングというのはあって、それはただ外面を整えるのではなく、「こういう仕事を頼むならこの人」というのをもう一度固めていこうということだけれど、「Webサイトで困ったらこの人」だけでも、Webサイトいつまであるかわからないし、Webサイトの話でも僕のカバーできる範囲は相対的にどんどん狭くなっているのは先程書いた通りで。

老いるとはこういうことか!ってなってるわけですが、できることが同じでも相対的にできることはどんどん減りゆく、というのは実感していて、だからこそ、何をこれからできるようにしていくかを考えないといけないよなという気がします。

だから、また、ここからできることを増やしていく。ただそれは、何でもできるを目指すのではなく、自分が伸ばすべきところをきちんと見定めて、できることを増やしていく、ということなのかな、という気がします。何しましょうかね。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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