2020/5/29

生活と仕事を同居させる – リモートワーク社会のこれから

リモートワークという言葉があまり馴染まない感じがしています。日本語にすると「遠隔ワーク」ということになるのだろうけれど、僕自身の働き方は中央に何かがあってそこに遠隔でアクセスして仕事をしているわけではなく、「家で仕事をしている」とか「在宅ワーク」とか、そういう言葉が馴染むし、今まで使って来たように思います。Work from Homeではなく、Work at Homeで、18歳で学生バイトでデザイン会社に関わり始めた頃から、基本的には一貫して自室オフィスで仕事をしているけれど、僕の仕事ってリモートということなのかな?と考えるとなんか疑問。

岡山に陶芸家のクライアントがいます。ご自宅に陶房があり、窯があり、薪と粘土がたくさん積んであります。ご飯は働く人皆で食卓を囲んで食べるし、作業場には神棚があって一日の仕事の前には祝詞を上げます。勿論、そう言った仕事にもお客さんとの付き合いや展示会やそのご案内、来客の対応など、外部との色々な仕事もあって、生活と仕事が同居しながら日々が回っている。僕が理想とする働き方って、例えばそういう感じなんだよな、って思っています。

元々、いわゆる会社勤務を考えると、生活と仕事は別居していて、昔は「家庭に仕事を持ち込む男は嫌われる」みたいな話もありましたが、我が家は父も祖父も会社員でしたが、割と家で仕事の話をするのが好きだったので、僕はそういうところで、職住超近接の免疫が少しできていたのかもなあという気がします。少しずつバランスを調整したり、工夫をしながら、自室オフィスで働くことは22年目。

コロナショックを受けて、多くの企業がリモートワークに舵を切りました。スタートアップやベンチャーが適応が早いとは思うけど、日立などの大企業も大きく舵を切ったようです。完全フルリモートにせずとも、大きなオフィスから必要最低限、全社員が出社せずとも良いコンパクトなオフィスへの借り換えが進んでいるとも言われています。仕事と家事、そして子育てをきちんと回すのはとても大変という声がある一方、満員電車での通勤のストレスから解放され、より効率良く働けるようになったという声も聞かれます。

昨日、少し調べてみましたが、海外ではリモートワークに特化した求人サイトがありました。特に良さそうだったのはRemotiveというサイトです。日本ではあまりまだこういったフルリモートに特化した求人サイトはなさそうですが(リクナビネクストとかの求人情報にフルリモートってチェックボックスがつけば良いだけ、という話もありますが)、スタートアップやベンチャーを中心に、デザイナー、エンジニア、その関連のプロダクトマネージャー、後はカスタマーサクセスやマーケティングなどの領域は、フルリモートと親和性も高いのか、かなり求人があるようです。

日本でもなかなかの就職難になるという話もありますが、僕がもし若かったら、国内企業でも日本法人を持つ外資企業でもなく、グローバルなフルリモート企業への就職、ってちょっと考えちゃうな、って思ったんですよね。勿論、ITだけでなく、語学などのハードルもありそうですが、既に世界には、働く場所にとらわれずに社員を雇用するという企業がいくつもあり、当然、日本からも参加する資格はあるわけで(フルリモート企業でもアメリカ限定などエリアを区切っている会社もあります)、そういうキャリアオプションがあっても良いし、少しそれはこれまでの就職観に比べると未来を視た選択、とも考えれるような気がしたんですよね。

また、日本の企業においても、これまでもオフショア開発みたいな文脈がありましたが、今後、フルリモートワーカーをグローバルに採用する、という戦略が出て来ても良いのかも知れません。おそらく先端技術を利用するスタートアップなどでは既に行われてそうですし、フリーランスへの業務委託としてではなく、社員としてフルリモートワーカーを採用する企業が増えていっても面白いのかも。これまでのマネージメントは違ったスキルが求められそうですが、そういう多様性を包含した組織、というのも何だかエキサイティングな感じがします。

そういう意味では、確かインターネットが出て来た時にも英語大事、って話があった気がするんですが、フルリモートワークが出て来た今このタイミングでも英語大事、って話になるのかも知れません。今、学生さんに会ったら、そんな話をするかもなあ、と思います。いわゆる普通の日本の新卒採用に比べると、フルリモートの採用は、より実践的なスキルや知見が求められるであろうことも想定できますが、選択肢がずっと拡がりますからね。そういう、けしかけ方はありかとw。

そんな風に考えると、リモートワーク社会のこれから、というのも、結構明るい未来になるのかなあ、という気がしたのです。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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