2020/3/14

フリーランス社会はどこへ向かうか?

フリーランスの補償について国会でも話題になりましたね。フリーランスは自己責任という話もあるし、立場の弱いフリーランスにこそ支援をという話もあるし、ただ、日本には300万人のフリーランスが今いると言われ、働き方改革の中でフリーランスという働き方を国を挙げて推進して来た部分もあります。社会情勢が厳しくなっていくと予想されるこれから、フリーランスは増えていくのか、減っていくのか、というのが実は結構難題ではないかと思っているのだけれども、以前は希少種というかもの珍しい存在だったフリーランスが、それなりのボリューム感を持つ労働者の集団になって、社会的にもプレゼンスを持ち得るようになって来たのは事実です。

ただ、雲行きは怪しい。これからの社会問題になる可能性すらある。フリーランス社会の到来は2000年くらいから予見されていたことですが、それから20年、まだまだ社会における安定的な働き方として方法論が確立されたものでもありません。僕は15年間、フリーランスをして来ましたが、それでもまだ手探りな部分多いです。フリーランス社会はどこへ向かうのか、少し考えてみたいと思います。

コースケ、営業は人に好かれろ

これは亡き祖父の言葉です。祖父はよくご飯を食べながら、僕の話を聞いて、こういうことを言っていました。特に客商売というのは、ここに帰結するのではないかという気がしていて、世の中には色々な仕事があって、前向きな仕事ばかりじゃなく、後ろ向きな仕事がないとは言えないけれど、仕事を続けている限り、「人に好かれているか」ということは大事だし「人に好かれる努力」というのは大事です。一つ一つの仕事の態度や姿勢ですね。不況とか、閑散期、と言われる時こそ、人に好かれる行動をしてみる、取り組みをしてみる、ということが大事かも知れません。人に好かれている、ということはフリーランスにとってのアセット(資産)で、すぐに積み上げられるものでもありません。腕一本、技術や企画やセンスで飯を食っていく、って勘違いしがちだけど、「好かれている」こと何より大事。ここを忘れないようにしたいですね。

お客さん、100人いれば大丈夫

お客さん、100人いれば大丈夫かは商売によるだろう、という話なのですが、100人いれば大丈夫な商売をした方が良いという話かも知れません。例えば、農家さんに100人のお客さんがついていれば、JAなどに卸さなくても、直接取引だけで食べていけますよね、というような。脱サラして独立して、2〜3本大口の取引があれば、何となく食べれるケースもあるだろうと思います。ただ、そういうのもずっと続くものとは限らないので、お客さんの数を地道にフリーランスとして増やしていくことが大丈夫かなと思います。僕は25歳の時からのべでクライアントとの仕事が100プロジェクトを数えたのですが、続けていくことでお客さんとの関係性に幅や奥行きが出て来ます。いくつかの契約を束ねて食べていく商売から、裾野広く細く長い繋がりのエコシステムで食べていく商売へのシフトが、独立して数年のうちに必要になってくるんじゃないかなあという気がしますね。

フリーランスを続けることに意味があるのか?

僕もよくわかんないんですよね。例えば、僕のフリーランス仲間というのは実はもう半分くらい就職していて、特に30半ばくらいでそういう判断をした人が多かったです。一方で、40代50代というのは脱サラしてフリーランスという選択を取る人も多いですよね。フリーランスってその人のキャリアの中で「テンポラリーな働き方」であることも多いように思います。僕はというと、就職したことのないネイティブ・フリーランスで、このままの感じだと、多分、まだまだフリーランスを続けるでしょう。ただ、これからまた企業の雇用や採用への考え方も変わっていくでしょうし、今の時分にフリーランスが就職や転職をするのは賢い判断のように思いますし、続けることはそれはそれで良いのだろうと思います。なんかただ、すごい短期でやっても「やってみた」だけになってしまうので、例えが適切かわかんないですけど、株の運用のように「しばらく持ち続けてみる」ことは必要なんじゃないかな。フリーランスのメリットもデメリットも、短期的にわかることばかりが語られていますが(通勤ないとか、自由だとか、補償がないとか、ローン組めないとか)、長期的に続けてみてわかること、っていうのが本当は大事なことなんじゃないかと思います。

まとめ

なんかラグビーと似てるかも。高校の3年間だけやる人もいて、大学4年間続ける人もいるし、社会人なっても、35歳を過ぎても、60歳を超えても、やる人はやるんですが、その世代の競技人口は確実に減っていきます。ただ続けてみないとわからないことってあって、10年20年単位で続ける人は少ないし、30年40年単位で続ける人はごくわずか。フリーランスという働き方も、そんな感じかも知れないですね。多分、長く続けられる人はまだまだとても少ない。

そういうところがこれから変わっていくのかな、とも思うのですが、人に好かれて、100人お客さん見つけて、長く続けてみて、ってあんまり後進へのアドバイスになってないですかね(Twitterでバズらなそうなw)。でも、案外普通のことが大事だとも思います。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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