2020/2/23

そして、僕は、テレビを観るようになった

「テレビなんか観ないよ」って、よく言っていた気がします。僕、元々、テレビが好きな子どもでした。弟とよくチャンネルの争奪戦で喧嘩していた記憶もあります。ただ、高校でアメリカ行って英語わからないからほとんど観なくなり、寮生活でも観なかったし、これと並行してインターネットが出て来て、日本に帰って来て大学に入っても、あまりテレビを観ずにパソコンに向かっている時間が長かったように思います。

ただ転機はやはり学生の終わりに体調を崩したことによるように思います。実は、僕の統合失調症という病気とテレビというのは、特に僕の場合、非常に相性の悪いもので、妄想や幻覚とともに、テレビに噂されているような感覚、覗き込まれているような感覚、というのが生まれます。体調崩してる最中はそういうわけでテレビ観れないし、退院してからもう観なくて良いなら観なくて良いかとなって、テレビを観ない時代が15年ほど続きます。

38歳で体調を崩した時、それまでは独り暮らしでもテレビのない生活してたのですが、ちょうど体調崩し始める時に見だしました。テレビを観て体調を崩したわけではなく、どちらかというと既に混乱の中にあり、その増幅器のように作用したような気がしていて、部屋にいてもテレビがおかしなことを言って、それを自分が正さないといけないような気持ちになって、妄想がエスカレートしていく、闘ってしまう、というような。ちょっとやっぱり統合失調症の急性期にテレビは相性悪いのだろうなとは思います。

前段が長くなりましたが、ここ1年以上、テレビのお世話になっています。「テレビなんか観ないよ」と言っていた僕ですが、この年齢になって観るテレビは面白く、ニュースや教養番組が主ですが、たまにバラエティ観て一人ケラケラ笑ってる時もあります。良いリラックスになったな、と感じることも多く、去年は本当に久し振りに紅白歌合戦も観てみた。日本国民であることを感じた。昨年はラグビーワールドカップもほとんどテレビ観戦でしたし、なんかテレビ観ないで損していた部分も多分にあったんだろうなあ、という気もしますよね。

問いを立てるのに向く

テレビのニュースの解説に賛否両論はあると思うのだけれど、何となく観ていて、自分の中にあるものと結びつけたり、他人の解釈を聞いて問いを立ててそこから少し思案したり、みたいなことは思考のトレーニングとして有用だなという気がします。気づいたことはちょいちょいテレビ観ながらTwitterに書いたり、場合によってはブログ書いたりしてて、情報を得られるだけでなく、誰かの解釈を材料に問いを立てれる、という意味で、ネットのニュースと比較しても、テレビって良いなって思います。

ながら視聴の話

僕の家は仕事場に一台小さなテレビがあるだけなのですが、nasneが設置してあって、ダイニングのSIMなしのスマホでテレビ観てBluetoothのスピーカーへ出力できるようになっています。なので、料理しながら夕方のニュース流して、気になったらスマホの画面覗き込んで、みたいなことをやっています。昔はテレビって自分の時間を占有されてしまうようで嫌だったんだけど(同じ理由で映画もそんなに得意じゃなく、インターネットの人だな)、テレビの前に陣取らなくても良いとなると、Spotifyで音楽聴くか、Radikoでラジオ聴くか、Torneでテレビ聴くか、みたいなチョイスになって来ますね。

編集を観察する

今、情報のソースって色々あって、同じ情報を色々な編集を通じて様々な形態のメディアで受け取ることができるわけだけど、テレビのニュースを観ていても、あれこの問題のここは言及しないのかとか、ここは意図的に落としているなとか、あれそんな話もあったのか、みたいなことがあって、コンテキストの編集の妙を観察する意味でも、テレビって面白いなと思います。まあよく考えればインタラクティブコンテンツの先端がゲームにあるように、コンテキストメイキングの先端ってテレビにあって、突っ込まれているリソースが圧倒的に違うので、僕みたいにWebを主戦場にしている人間からすると、勉強になることもあるなあって思うんですよね。

まとめ

「インターネットが最高!」っていうのも仕事が仕事だけに良かったと思うのですが、完全に断っていたテレビ、浦島太郎からのスタートでしたが、日常生活にテレビが戻って来ました、という話でした。全般的にはやっぱり、編集とか制作とか、自分が作る側の仕事を一通り経験した後に、改めてマス・コミュニケーションというものを観ているから、「テレビなんか観ないよ」から一歩前へ進めたのかなあという気もしますね。

まあ、お世話になっています、テレビ。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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