2019/7/5

フリーランスの契約形態について再考 – 納品型、メンバー型、伴走型

一口に業務委託契約、と言っても色々な形がありまして、契約の工夫というのは試行錯誤の歴史なわけだけれども、なんかここのところ色々考えていて、少し棚卸しをしておきたいなあと思いました。

納品型

これオーソドックスなフリーランスの契約かなあと思います。何か作って納めるという。特にフリーランスなりたての頃は、このタイプの仕事が多く、Webサイト作って納めたり、印刷物作って納めたり、というのを一区切りにする仕事が多かったです。ただ肌感覚としては昔ほど何十、何百ページあるWebサイトを作って、というオーダーは減って来ている(ETやってた頃から)気がしていて、近年はスモールパッケージの仕事が増えてる感じはします(LPとかですね)。

メンバー型

例えば、ソフトウェア開発のチームの一員としてとか、プロジェクトの実行委員会の一員としてとか、メンバーとして関わる、という仕事の仕方もあります。これはいわゆる時間給ベースの仕事というのとも違って、組織の中である程度役割をもらって、そこにコミットメントを果たしていくというやり方です。あんまり客先常駐みたいなことはして来なかったものの、数年こういう働き方を試して来て、できる数は限られますが、やはりタイトにできて良いなという気がします。

伴走型

組織の中にメンバーとして入れてもらうのが前者なら、組織の外から手伝うのがこの伴走型という感じでしょうか。僕は厳密にコンサルタントみたいな仕事はしたことがないのだけれども、特にWebサイトは管理・保守・運用が必要なので、長らくクライアントとはメンテナンス契約というのを持っていて、その発展系かなあという気がします。事業やプロジェクトに伴走して、発生するITやデザインなどの課題を解決していくという付き合い方ですね。

どれが良いのか?という問題

それぞれ一長一短だなあとは思うし、どれか一つに仕事の仕方を絞った方が良い、ということでもないので、配分とか比率の問題ではあるのですが、何となく歳を重ねたこともあり、「伴走型」が一番よく馴染む感じはしています。自分の専門領域やカバーできる範囲が広がると、クライアントの課題の解決策もWeb作るとか、名刺作るとか、冊子作るとかじゃなくなって来て、ある程度緩やかな契約の中で、融通が効くような契約形態が仕事しやすいという感じはします。

後はそれぞれにワークスタイルがちょっと変わって来ます。納品型は割と企画から納品までの期間が長かったり、仕事が「大きな塊」になるケースが多いです。メンバー型は時間や場所の拘束が発生したりコミュニケーション頻度が日常的に高くなるとか、人間関係が複雑になるみたいなことあります。伴走型は逆にどうやって課題をキャッチして、サポートを機能させていくかみたいなテクニカルな問題もありますね。メンバー型と伴走型は似てるんだけど、やはり組織の内側か外側かで結構変わってくるよな、と思います。

まとめ

というわけで。色々な仕事との関わり方があって、クライアントの問題解決に最良の方法を選びつつ、自分にも負荷が過多にならないような契約を作っていく必要があるのだけれども、それぞれの特徴を把握しておいて、それぞれに対応した仕事の遂行をする、みたいなことは大事だと思いますし、それぞれで工夫どころも変わってくるように思います。色々試せば良いと思っていて、未だにどれが正解とか、どれに絞る、みたいな意向はないんですけどね。

後はクライアントとの距離感でしょうか。この辺はお互いの良い距離感を保つことは特に中長期的に仕事を機能させていくためには大事で、上の3類型で、少しずつクライアント、クライアントの組織、クライアントのエコシステムとの距離感は変わって来ると思います。

この辺、意識しつつ、コンフォタブルに仕事を走らせていけるいくつくかの契約をセットアップできると良いと思うんですけどね。

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