2018/12/10

応援経済について

友人のポッドキャストに「ひいきびいき」というのがあって、自分たちがひいきにするものへの思い入れについて語らう番組なのだけれど、応援経済という言葉を聞いて、なんだかピンと来ました。寄付文化やエシカル消費というのもあったけれど、応援経済というのはもう少し広義で、ソーシャルグッドの文脈になくても、応援したい、支えたい、というブランドや商品のものを好んで使うことによって持続可能性を担保する、みたいなこと、皆ささやかであってもやっているんじゃないでしょうか(まあこれ、結果的に世の色々な零細企業などを下支えするから立派にソーシャルグッドだと思うのだけど)。

例えば、僕はぴたらファームというところから月1回野菜を取り寄せています。食べて美味しいし、対応も丁寧だし、山梨県で自然栽培に取り組む若い農園なのだけど、毎月野菜が届くのが楽しみ。ポン酢はゆずりはという児童養護施設の退所後支援に取り組んでいる団体が作っているものを使っている。ポン酢って、既成品のものは刺々しさがあったりして、味に違いが出るものだと思うけど、ここのはジャムなんかもあるのだが美味しい。

八王子に来て地元のものも使いたいと思って、KAZINO Leather Worksというところで鹿革の財布を買いました。しんなりしなやかで柔らかく手触りが良い。あと、峯尾商店の豆腐、小堀栄養納豆店の納豆、片倉だんごの焼きまんじゅう、鯛八の鯛焼きなどは昔からやっている地場に根ざした商売で、ああなんか応援したいと思います。そういう歴史ある商店、東戸塚にはほとんどなく、かろうじて境木商店街があったくらいで(保土ヶ谷だけど)、その辺が八王子の面白いところだなあという気もします(他にも古い商店いっぱいあるのだろうと思う)。

一番美味しいと思う寿司屋は石巻にあるし、野毛のうなぎ屋には飲みに通っています。応援という言葉は、おこがましい感じもするんだけど、なんか思い入れのある場所でお金を使う、馴染みの場所でお金を使う、ということはなんか大事な気がします。足を運んだ場所に愛着が湧くというのもあるかも知れません。八女のもんぺは破れるまで履き込むし、料理には糸島のまたいちの塩を使っています。身の回りのものを、自分の行動範囲と関連付けながら揃えていくのは楽しくて、わかりやすい贅沢ではないけれど、ライフスタイルのあり方としては贅沢な気もします。

よくこの手の話題には本と本屋が引き合いに出されるけど、僕はそうした贔屓の本屋がないことは残念なことで、どちらかというと、食べものとか身につけるものでの関心が高い気がします。ほんと応援したくなるような商売ってあって、糸島行くととったんという製塩所も見学できるのだけれど、醤油も味噌もだけど、なんかそういうことって面白いなと思うし、旅先で現地のそういう場所が見学できるなら、是非行ってみると良いと思います。小豆島のヤマロク醤油とか、結城のつむぎ味噌とか、そこが日本一かどうかは定かじゃないけど、やっぱり足を運んで思い入れができると、ぐぐっとモノの価値ってあがると思います(とは言え、つむぎ味噌の白味噌は絶品だと思った)。

最近は洋服とか家具とかそういうものの物欲が以前に比べ随分おさまってるのですが、大きなお金が動かないところでも、ささやかな消費へのこだわりみたいなものはあって、むしろそういうところに「応援のし甲斐」がある商売も多いように思います。

応援経済と聞いて、なんかそんなことを思いました。

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