2018/11/10

フリーランス50年の設計 – 社会資源と福祉と自立

大体、自分の父親の年齢まで働こうと思うと、仕事始めた頃から数えて50年、現時点から数えて30年、なんですね。今、38歳だから。今回、一区切りということで色々整理していたのだけれど、フリーランスで食べていこう、という時に世の中には色々な頼れるリソースがあります。銀行への貯金から、保険、手当、法律、様々です。この2ヶ月ほど、色々ヒアリングしたりリサーチしたりしました。

こういうことは、割と情報も充実しているんだけれども、障害を抱える人へのサポート、みたいな軸で語れてるケースが多く、あまり「フリーランス軸」で語られてる情報は多くありませんでした。今回、僕、体調崩して、改めて社会資源や福祉や自立のための施策を、フリーランスという働き方を軸に整理し直したらこんな感じになりました。フリーランス社会の到来、ということも相まって、フリーランスへの保険会社のサービスなども少しずつ充実し始めています。翻って、疾病歴を抱えているとそれらが利用できないということもわかって来ました。

  • 一般的な蓄え
    • 貯金
    • 個人年金
  • 国の福利厚生
    • 国民健康保険
    • 国民年金
  • 疾病歴のために利用できないもの
    • 医療保険(保険会社に確認済み)
    • フリーランス向け所得補償制度(保険会社に確認済み)
  • 疾病歴にかかわらず利用できるもの
    • 自賠責保険(ビジネスでトラブルがあった場合)
    • 傷害保険(業務上の怪我の場合)
  • 企業に属さないために利用できないもの
    • 有給休暇、傷病手当
      • 急性の体調悪化の際に、企業人と比べ、日々の稼ぎを補填できるものがない
  • 障害をカバーするために利用できるもの
    • 精神障害者手帳
      • 減税
      • 生活コストの減免(公共交通機関、公共料金、公共施設利用など)
    • 自立支援
      • 医療負担の軽減
    • 就労移行支援
      • 障害者就労までのトレーニングのサポートしてくれる(LITALICOワークスにヒアリング済み)
    • 障害者雇用促進法
      • 事業主に対し、障害者雇用率に相当する人数の障害者の雇用を義務づける
    • 障害年金
      • つまり、疾病で休息を余儀なくされた場合の所得を補償、補填するものがフリーランスの場合、国民年金の納付に担保される障害年金しかない(医療保険や所得補償制度は疾病歴のため利用できない)
      • 遡及請求ができる

自立のために仕事に就くことの促進ということは国もしっかり取り組んでいて、就労移行支援もあるし、障害者雇用促進法もあります。その辺の話は一度、LITALICOワークスさん行ってお話うかがって来たけど、それはそれで有用な取り組みだと思いました。手厚い。やはり企業に所属して、その福利厚生の傘の下で働く、というのは障害を抱える人への安心感に繋がりそう。こないだsoarのイベントで草刈さんの話を伺って来たけど、フリーランスも経験しつつ、今は所属先の企業と上手に付き合って仕事をしているようでした。

一方で、フリーランスにもメリットたくさんあります。自由に仕事ができたり、好きなことを仕事ができたり、時間の融通が利いたり、あとうまくいけばおそらく収入面でも組織に属するより多くを望める可能性があります(その分、仕事量増えるかもだけれど)。疲れたら休めるし。ワークライフバランスとか、複業とか、今、働き方改革の文脈で語られている色々なことも、近い将来、この辺のこととマージされていくのかなという気もします。

最近まざまざと思うのは、生きていくのって案外大変だよねということで(当たり前だ)、今回、生きていく上で自分が抱えていたいくつかのリスクのうちの1つが「発動」しちゃった感じだけれど、ただ、今後、他にも色々起こり得るケースがあると思うと、サステイナブルに仕事をしていくための「設計」っていうのはどうにも必要な気がしています。

まとめ

もうほんと、ワークライフバランス、って言っちゃえばそれまでなんだろうと思うけど、自分を客観視する視点が必要で、僕の場合、第一歩はETのクロージングだったかなあと思います。体調不安定の状態で、株式会社を税金やら社会保障費やら払いながら1人で経営しながら実務回すの過負荷で、クロージング自体にも実は100万円くらいの事務手続きコストかかってるんですが、個人事業主という働き方(これは税金を納めるためのスタイル、とも言えます)までダウンサイジングしたことは、入院から半年経った今、結構助かってると思うんですよね。一旦、すごくシンプルな状態に近づいた(個人事業主もともとやってた期間も長かったですしね)。

「ハンディキャップとフリーランス」この噛み合わなそうな噛み合うような組み合わせを科学していかないといけないのかなあと思います。それはそれ、なんか可能性もある気がするんですけどね。どういう世の中になると良いのか、ということとも地続きなテーマな気もするし。5年後とか、10年後に、今悩んでるようなことが、これこれこういう風に解決できた、というようにまた一区切りついてると良いと思うのだけれど。社会問題と自分の問題がすごい接続された状態にもある気がしていて、自分のこと、ちゃんとやるの大事だなあと思います。そこになんかこれからの社会のヒント、たくさんありそう。

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