2018/1/3

XI – Experience Identityについて考える

最近、覚えた言葉です。XI。CIやVIと比較して企業やプロダクトが持つExperience Identity、だから経験のアイデンティティをデザインしましょう、ということのよう。CIやVIに比べ、経験って無形のものだから、なかなか難しそう。

ただ、経験がアイデンティティになっているもの、それこそ経験的に知らないかというと、実はそうでもない気がしています。

身近に感じるXIデザイン

例えば。

野毛の福家さんでは、おばあさまが料理の注文を取ってくれたり、料理を運んで来てくれたりします。僕、割とファンで、福家さんは旬の酒の肴がとても美味しいのですが、それに加えて、普段経験できない価値があり、これがお店のXIになっている気がします。

例えば。

奥湯河原の加満田さんでは晩の料理に庭の畑で採れた何か一品を女将さんが持って来てくださいます。先日伺った時は「ずいき」でした。歴史ある老舗旅館なのですが、豪奢な食材ではなく、滋味のある庭の畑で採れたものが食べれる、これがこの宿のXIになっている気がします。

XIデザインのパイオニア

しまった、食べ物の話しかしてない。

最近、スマホをGoogleのAndroidに変えました。昨今のGoogleのWebサービスやアプリは素晴らしくなったなと思っていて、一昔前が嘘のよう。Androidもとても使い心地が良く、Googleが提供するサービスやアプリ内でのXIが統一されて来ている印象を受けます(細かいUIを見ていくと、サービスの領域が広大なのでバラツキありますが、経験という意味では統一されてきていると思います)。こういうのはAppleの方が得意だったように思いますが、僕の最近の注目株はむしろGoogle、あとAmazonでしょうか。

新しいXIデザイン

それから新しいXIのデザインとして注目しているもの。

アーティストの杉本博司さんが手がけた江之浦測候所。完全予約制の複合施設で、ギャラリーや茶室、庭園、カフェ、そして眺望など、色々なエッセンスがぎゅぎゅっと凝縮された施設のようです。一度行ってみたいのですが、施設を訪れる時間によって、朝の海だったり、日差しが照りつける海だったり、夕焼けに染まる海だったり、そんな違う体験がありそう(以前、予約ページを見た時は確かに夕焼けの時間から埋まっていました)。こんなのもXIかなあと思います。

まとめ

他にも全国どこに行っても、現地のD&DEPARTMENTを訪れると、土地土地の良いものを目にすることができるみたいなこともXIだと思いますし、今、八王子から横浜への移動の最中なのですが、なんだかんだ予定通りの時間で移動できるというのもJRが提供しているXIですよね(たまに遅延あるけど、サービスの精度、という意味ではかなりよくできている気がする)。あと、変わったところでは、マタニティマークみたいなものも、それを見かけた周囲の人がどういう行動をするか、経験をデザインしているという意味では、ただのグラフィック・デザインではなく、XIデザインと言えるのかも知れません。

こうしたXIみたいなことは、実はブランディングの領域で古くから言われて来たところで、それをメンバーに徹底するために、リッツ・カールトンのクレド、みたいなものがあったりします。一方で、この20年ほどで、デジタルの世界を起点としてUXデザインのような考え方とそのためのフレームワークが生まれて来て、企業やサービスやプロダクトの経験価値をデザインするために、XIみたいな言葉が出て来たのかな、そんな風に思います。僕自身、以前からUXデザイナーがWebやアプリの画面デザインだけでなく、例えばイベントや組織の設計に関わったら面白いのにみたいなことをずっと考えていて、ちょっとそういうところに近づいて来たのかなと思います。

今回はこの記事読んで書きました。

体験の編集と「XI(エクスペリエンス・アイデンティティ)」|モリジュンヤ|note

決して真新しい話ではなく、これまで行われてきたことを体系だってリファインしよう、そのためのツールセットが揃って来たよ、みたいなことかなあと思っています。

「XI」、使っていこうと思っている言葉です。

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