
『TOMORROW パーマネントライフを探して』 CommunityはSolution
あまり環境系の映画とか得意かと言われると得意ではないと思うのですが、先日、見かけたこのドキュメンタリー映画、観てみたいなと思いまして。食べ物、エネルギー、経済、政治、教育、今、様々なシステムが機能していない、と言われる中にあって、全世界の先進事例を辿りながら、「パーマネントライフ」の姿を探す映画。
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どういう風に映るかなあと思ったんだけど、これ強烈に先日行った「”暮らしをつくる” 猟と暮らしのゆるトーク」で聴いた、畠山千春さんのプレゼンテーションを思い起こしました。今、取り組んでいること、これから取り組みたいと考えていること、の話を鑑みると、結構、今回扱っていたテーマをカバーしていた気もしました。ああ、このテーマではこういうことを具体的なアクションとして挙げてたな、みたいな符号があった。
特に僕が関心高かったのは食べ物の項かな。海外でも様々な実験的な取り組みが試され、特に冒頭のデトロイトのアーバン・ファーミングとか印象的だったのですが、産業が途絶え、経済が衰退し、十分に生鮮食料品が手に入らなくなってしまったデトロイトの貧困層が、食料の自給自足に乗り出した、という話はすごくパワフルだなあと思いました(ここ1〜2年、日本でもデトロイトでの取り組み、紹介されるようになって来た感じしますね、他の分野でも)。現実解として都市居住と人口に隣接した自給自足のエコシステム、みたいなことは今後の課題になってくるんだろうなあと思います。なかなか同じことが東京で行われるイメージもないけれども、今のところ。
あと映画、全般を通してですが、CommunityはSolutionだということ。Communityって仲良しクラブじゃないんですね(そりゃそうなのだろうけど)。問題を解決するための機能性集団で、そこにあるコミュニケーションも勿論大切なんだけど、本筋は問題を乗り越えるための緩やかな団結ということなのだろうなあと。海外ではかなり大きなサイズ感で、社会問題に対するコミュニティ活動が都市単位で行われている印象があって、勿論、全世界的に見れば一部であることには変わりはないと思いつつ、サイズ感のあるコミュニティ活動、そこから生まれるダイナミズム、みたいなのは面白いなと感じました。市民活動も企業活動も、それから行政も含めてですね。
なんかぎゅぎゅっと色々なエッセンスが入ってるので、総ざらいするのにも良い気がするし、昔、アル・ゴアの『不都合な真実』ってのありましたけど、これは言うなら「叡智の断片」みたいな感じかなと思いました。観る価値あると思う。
昨今、日本では「暮らしかた」って言葉で語れてることもそうだろうし、粒度の違いはあれど、色々な取り組みは行われていて、翻って、自分どうなんだろ、とかやっぱり考える機会にもなり。
良い映画でした。
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加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
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フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)