2016/4/11

識について

なんか起き抜けちょっと考えてて面白いなと思ったので、さくっと。識、という言葉がありますね。意識を向ける、とかの識。知識の識でもある。認識の識でもある。例えば、「意」というものがある時に、「知」というものがある時に、「認」というものがある時に、「識」ってなんなんだろうか、と思ったんですね。こういう時はまずググろう。こんな意味があるらしい。

1.物事を見分け、知り分ける。さとる。 「識別・識閾(しきいき)・認識・相識・面識・鑑識」
2.仏五蘊(ごうん)の一つ。物事を見分ける心のはたらき。 「意識・眼識(げんしき)(がんしき)」
3.物事に対して考えをもつ。 「識見・知識・常識・見識・学識」
4.おぼえる。記録する。 「識字」
5.鐘や鼎(かなえ)などに陽刻した文字。 「款識(かんし)(かんしき)・識語(しきご)(しご)・標識」反義語:款
6.はたじるし。「幟(し)」と通用。 「旗識(きし)」

ところで、なぜ「識」という言葉が気になったかというと、業識という言葉を見つけて気になったからなのです。

業(煩悩)を縁として生起した識(主観の心)の意。『起信論』に説く五位(五識)の一。根本無明の力によって生じた不覚の心を言う。

業って識するから業になるんでしょうね。本当に知らぬ存ぜぬ決め込めたら、決別する必要もないからなあ。

こういうの色々あるんだろうなと思うのですが、一つわかりやすいなと思った例が「病識」という言葉かなあと思います。例えば糖尿病、という病気があった時に、これ生活習慣病なわけですが(詳しくはET Luv.Lab.の岡崎健太郎さんの回を読んでいただけると良いと思います)、病を認識させること、とても大事。良い面も(治そうという意思とか正しい理解とか)悪い面も(落ち込んだり辛かったりする)あるわけだけど、この良い面と悪い面の両方を「引き取る」というのが、実は識ということの本質かなあと思ったのですよね。

なんでもかんでも意識向けるわけにもいかないし、なんでもかんでも知識に影響されるわけにもいかないし、なんでもかんでも認識してると疲れるじゃないですか。

だから、案外、業識とかと近いのって、一昔前に流行ったジブンゴト、みたいなことなのかなあと思いました。意識の外に、知識の外に、認識の外に、置いておこうと思えば置いておけるもの、があった時に、しかしそれを識、するのかどうか。それを引き取った瞬間に、そこには良い面(良いことができるとか)と悪い面(めんどくさいとか)が生まれて、そういうものとの付き合いが始まるという意味では、「業」ということと、何ほども変わらないんだろうなと思いますよね。

情報過多の時代というのは、言わばこの「識」の要請の氾濫というか、洪水のようなものなのかも知れません。テレビもそうだし、雑誌もそうだし、FacebookやTwitterのタイムラインもそうだろう。なんかすごい「識」という印が明朝体で押し寄せてくるようなイメージありますよね。だからスルー力がどう、とかいう話にもなるのだろうけど。

ただ、それで「識」自体がやたらカジュアルになったり、軽くなるべきではないと思っていて、なぜなら「引き取る」ことだから。やっぱり人って「引き取れること」には限界があって、だから本来的にはその辺、丁寧に扱われなければいけない。情報自体を丁寧に扱う、ってことはもうなんか無理のような気もするけど(絶対量が多過ぎる)、自分が「引き取る」ことに関しては、もう少し神経質にもなれるのかな、とかそんなことを思います。

知らなきゃ良かった、ということもあるわけで。

ただ、情報の奔流の中で、誰かに「識」されて生まれ得るもの、ってのが実は「コンバージョン」って横文字だとも言えて、やっぱりそれは良い面(手に入れたいと思ってもらうとか)と悪い面(金銭的時間的コストがかかるとか)があるのだろうと思っていて、ただそこに在る「ディール」を踏まえて、なんか「引き取る」んだろうと思うんですよね。

そう考えると、どうやって「引き取ってもらう」のかということが、プロモーションとかマーケティングとか言うことなのかも知れないですね。

コンテンツ・マーケティングとか言ってる時代だからこそ、僕らはもっと「識」を丁寧に科学しないといけないのかもなあ、などと思ったのでした。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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