2015/11/14

デザインを楽しんでもらうにはどうすれば良いのか? – 経営とデザインについて – デザインの孤立を防ぐ

今日こんな記事がシェアされているのを目にしました。デザイン思考が言われて久しい。経営とデザインが言われて久しい。一方で今年、2015年は色々な分野でデザインにまつわることが社会問題化したニュースも多い年でした。

経営にとってデザインとは何か。- ほぼ日刊イトイ新聞

そう言えば友人のデザイナーが、最近、喋る仕事が増えた、という話をしていました。彼は広義のデザインと狭義のデザインという言い方をしているけれど、さしずめ広義のデザインの講義、みたいなことなのかなあと思います。必ずしも手を動かすのがデザイナーの仕事じゃないという。

僕はどちらかというと手を動かすことは大事にしているけれど、それはデザイナーとして手を動かすことかというと、少し違う気がして、文章も書くし、企画書も書くし、コードも書くし、写真撮ったり、アクセス解析したり、どちらかというと広義の手を動かす仕事を相手にしている(まあでもデザインに軸足があればという話で、手を動かす仕事全体から見たら狭義ですけど)。

経営とデザイン、これは切っても切れないものというのはこの数年で自明の理になっていて、AppleやTeslaやDysonみたいなクリエイティブなメーカーが多く引用されてるけれども、現場レベルで経営とデザインを考える、つまり経営者以外がこの文脈で何を考えるべきかということを少し思ったのですね。

という時に、「デザインを楽しんでもらうにはどうすれば良いのか?」ということではないかと思いました。

これデザイナーがデザインを楽しむということではないですね。

むしろ、デザイナー以外に、デザイナーがいかに関わる人達にデザインを楽しんでもらうか、ということでしょう。

まだ学生時代の青い頃、画面の印刷に赤入れされたものが、FAXで大量に送られて来て、デザインってつまらない仕事だなと思った記憶があります。顔も見たことない人に、読むのもしんどい指示書で色々言われて、よしんばひっくり返されて。指示の意図もよくわからないし、当時はインタラクティブなコミュニケーションを円滑にする手段もなく、兎にも角にもペーペーだったので、Webデザインの仕事、もういいかなあと思ったこともしばしば。

まあ、そういう経験は絶対必要だし、今も当然赤入れ反映していく作業はあるわけだけれども。

僕は独立してからずっと中小企業のWeb制作の仕事をして来ているので、中小企業の経営者の方とのやり取りがすごい多かったです。これが今言われている経営とデザインが密接な関係性を持つ、ということの答えになるかというと、「NO」で今言われてることはそういう話ではないんだな。

ただ、デザインの話をデザイナーとするのが楽しいと思ってもらうこと、経営者の方にデザインの話をするのを面白いと自分が思うこと。これ大事。

相変わらず、世の中はデザインは好みの問題であったり、装飾の話であったり、という認識も多いけれど、その辺って結局コミュニケーションの問題によるところが大きくて、考え方だったり、捉え方だったり、解釈の仕方だったり、その上での交通整理をした上で、専門外の人に議論に乗ってきてもらって、それをエキサイティングなものにしてもらう、楽しいことだと思ってもらうということが重要だと思うんですね。

デザイン思考というフレームワークを経営に落としこむみたいな話はなかなか骨が折れる話で、むしろコミュニケーションの過程でデザインの「掴み方」をきちんと説明しながら、選択肢や伸長の方向性や意思の反映の方法論を共有して、具体的な問題解決へのアプローチとして、共有する必要がある。ないし、共有体験にする必要がある。

一番怖いのは「デザインの孤立」。

だから経営のみならず、プロジェクトで関わる色々な人達にデザインの思考法を啓蒙するってことは、デザイナーの仕事から切り離せないと思うのですよ。

と考えると、友人が話す仕事増えてるみたいなのも、世の中の要請とあいまって、割と納得感のある話なのではないかなあと思ったりするのでした。

デザイン思考の話になっているのかどうかは謎。

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