2007/4/3

SDWT 2 : パソ太君もといプランナー

PC/NETから切断される瞬間(PodCast)

笑い話で先輩に高校時代にパソコンに詳しい同級生を「パソ太君」呼ばわりしていたら、本気で怒られて口聞いてもらえなくなった、なんて話を聞きました。パソ太君などと多分に失礼な言い草だと思われますが、しかし、10年前の僕が現在の僕を見たら、もしかすると「パソ太君」呼ばわりするのかななどと思ってしまいます。

僕がPCにどっぷり浸かっていた1999年、2000年頃は、ちょうど「IT革命」とか「ネットバブル」とかいう言葉が世間を騒がしていた頃でして、ネット業界にはベンチャーが乱立し、ジャブジャブ資金を投入するベンチャーキャピタルやエンジェルの後ろ盾もあって、ネットベンチャー=最先端・お洒落みたいな周囲からの「誤解」と自分たちの「錯誤」で踊り踊らされていた時節だったように思います。

とは言え、僕のいたところは「デザイン会社」を名乗っておりましたし、そういう色気の強烈な話には「毛色が違うよね」と乗らなかったですから、変な負の遺産を背負わずには済んだわけですが(とても偉い立場とかにいたわけじゃないですし)。とは言えああいう時代を見て来て、学んだことというのは例えば60代の人が高度経済成長を担ってきたり、50代の人が学園紛争を経験していたり、40歳代の人たちがオイルショックの混乱に慌てたり、30歳代の人たちがバブル崩壊を目の当たりにしていたり、というところと同義で今の20代の人間にとっての時代的特権のようにも思われます。

以前「ITに夢を抱けるか?」という割とITに関して肯定的な記事を書きました。今もその気持ちは変わっておらず、もしも、エンジニアだったら、Googleとかで世界を「ワッ」と言わすようなサービスの開発に携わりたいとか思っていたかも知れません。

割と個人でビジネスをやっている、「インディペンデントコントラクター」なんて言われる人には専門家が多いです。コンサルタントとか弁護士とか医師とかデザイナーとかカメラマンとかライターとか。そんな羅列の中で「プランナー」なんて肩書きが出てくると、何だか何をする人間なんだという気がしませんか。特にCMプランナーとかイベントプランナーとかウエディングプランナーとか専門領域が決まっているプランナーではなく、ただの「プランナー」。

僕の仕事ですと例えばブランディングプランナーとか名乗れると、それらしいのかも知れません。やってる仕事だけ見ると、プロデューサーとかディレクターとかデザイナーとかなのかも知れませんが、個人的にそういう言葉はしっくり来ないと思っています。

実はExperience Transporters発足時、僕は名刺にプロデューサーと書いてました。今でもレストランから昔の名刺を参照して、「Experience Transporters、プロデューサー 加藤康祐様」なんて宛名でDMが来ると、恥ずかしくて赤面してしまうのですが、まあ若気の至りです。

プランナーという肩書きを使っているのは、「広く浅くでもいいから、なるべくクライアントの側で、自分のできる最大限の力を発揮できる姿勢で仕事に臨みたい」というところにあります。「何でもできるのは、何もできないのと同じこと」という記事を以前書いていますが、一方で世の中の全ての仕事が資金が潤沢にあるビッグプロジェクトなわけはないわけで、世の中には色々なクライアントがおり、強い個性を持ったこだわりのあるクライアントと、小回りの効くどうにでも化けれるプランナーが、新しい価値を世に築いていけるのであれば、それはそれで仕事のあり方としてありなんじゃないかと思っているわけです。

とは言え、偉そうに守備範囲が広いよと言えるほど、スキルの手駒をたくさん持っているわけではないですから、徐々に徐々に広げていくしかないわけですが、経験済のことはプロ意識を持って、未経験のことは必死に勉強させていただく姿勢で、仕事をしていきたいななんて思っています。

ネットの仕事をしているかどうか、ということは学生時代と比べてあまり大きな意味を持たなくなっています。5年後今の時代を見たら、やはりあの時代は金融マンの時代だったとか、大規模商業施設の開発やったのが偉いとか、語られるのかも知れません。ただ、Shutdown Dayを通じて、ネットが有る無しの仕事の仕方の変容とか変化とかということに目を向けると、それって実は自分が「生きていくための仕事」において、あまり重要な要素ではなくて、この時代における自分の仕事観みたいなもの(せっかく個人事業主として20代後半を過ごしているわけですし)をちゃんと認識しておかないといけないなあなどと思い、こんな文章を書いてみたところです。

Shutdown Day Workshop Tokyoというイベントは「ネット」というものを通じて自分の仕事がどのように位置づけられるかということを考えられた場でした。その上で感じたのは多分にWEBサイト作ったり、WEBサービスについて考えたりしていることより、今の自分が「個人事業主」としてこの時代を過ごしていることの方が、普段特段考えていなくて、しかし、重要なことで、であるがゆえにワークショップで僕と他の人の意見がしばしば違ったりしたのかななどと思っていたのです。

ちなみに主催者は僕よりバリバリ個人事業主ですが(たしかに意見が重なる部分多かったのですけどね)。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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