2015/8/29

『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方 ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門』荻野淳也 木蔵シャフェ君子 吉田典生

SIY(Search Inside Yourself)。

著者の一人の荻野淳也さんはカナエールの副実行委員長で、とは言え、現場でそんなに本業の話しないものなのですが、Facebookを拝見していたら、マインドフルネスの普及とか啓蒙に取り組まれてることを知り、ちょうど僕はユレッジのことで、レジリエンスについての本を読んだりしていたところだったので(防災の文脈で読んだ本だったので、個人のマインドフルネスというよりは、もう少しシステム論的な話だけど、マインドフルネスの話も出て来ます)、少しお話をしたのを覚えています。

世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方  ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門
荻野 淳也 木蔵シャフェ君子 吉田 典生
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一般のビジネスパーソンに向けたわかりやすいマインドフルネスの本で、入門と書いてあるけど、初読にとても良いのではないでしょうか。僕もマインドフルネスそのものの話を読むのは始めてだったので、楽しみながら読んだ。気になったことをいくつか。

「変化し続ける世界」と「変化しない脳」のギャップ

これ言われてみればそういうことだよなあ、と思うのだけれども、人類の生物学的な進化と、この2千年くらいの世界の変化はおそらくバランスしてない気がして、原始時代の生活環境に適した脳というのが、今の情報過多や経験過多の時代にふさわしく初期設定されてない、からそれを正しくチューニングしてセットアップするのがマインドフルネス、みたいな話は面白かったです。僕もあまり自分の仕事をコントロールできてない時代があったのでよくわかるし、それはつまり自律を間違えてる状態で、そういう時代の刺激が強くて振れ幅の大きい働き方は、あんまり向いてなかったなあという感じが今になってすごくします。

マインドフル・イーティング

ちょっと面白い項がありました。これ僕体験したことがありまして、「応量器による禅の作法~禅のワークショップ」という先述の荻野さんと、もうちょっと前からのお付き合いの星覚さんという禅僧が企画されてたワークショップで、応量器という器のセットを使ってルールに従って決まった所作で食事をいただきます。これ多分、マインドフル・イーティングなんだと思います。当然のようにその後実践などしていないのだけれど、食べることより料理することが好きというか、料理するところから食べることが始まるのが最近で、まあただこんな話はマインドフルネスではなく、ちゃんと作ればちゃんと食べようとする、というだけの話なのだけど、これかなり自分を整えるのに一役も二役も買ってる気はしますね。毎日のことだし。

「人間の本質や存続にかかわる価値を無視する、あるいは脅かす活動は、マインドフルになるほどできなくなる」

これなんかわかる気がして、チートしないのが最良の解だと思うんですよね。これはどストレートの話だからそれ以上語ることないんだけど、世の中には妬みとかやっかみとか恐れとか邪推とか多いわけで、そういうのに振り回されて動くのはだるい。

思いやり

「ビジネスにおけるコンパッション、本当の思いやりとは、ただナイスに接していつも相手に同意するのとはまったく違います。本当の思いやりは、自己研鑚して卓越したものを相手に提供し、相手からも同じことを求めること。だから、時には厳しさがコンパッションであることもあります。だから思いやりを示すことが、とても困難な時もあるのです」、というジェフ・ウェイナーさんの言葉が引用されていたんですけど、これはホント、チームでプロジェクトにあたるために本当に必要なことだろうなあという気がします。パートナーとフラットで仕事をするというのは、ようはこういうことだ。

まとめ

こないだ、「非日常性への回路 Reprise」ということで、この感想の前段みたいなのを書いたけど、本書でも雲堂とかが紹介されてましたが(これ彼岸寺のアプリ)、Head Spaceのようなアプリ使って、我流でも呼吸や体幹の様子に意識を集中して、そこから意識が離れない状態を維持する(お坊さんに喝!入れられるやつですね)みたいなのは、訓練としても有用だと僕も体験的に思っています(そう言えば、受講したことなかったけど、大学の体育の授業に自律訓練法ってあったな)。こういったことって目新しい話では多分ないはずで、なんかどこかのタイミングでそれにかかるような何かを経験してる人も多いんじゃないでしょうかね。

後は習慣化、それによるマインドフルネスという能力の伸長なのだろうと思うけど、僕はたまにで良いかなあという気がしています。ただ、いつでも思い立った時にできることだし、こういうこと知ってるかどうかって結構大事なことだと思っています。

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こちらはちょっと難しいけど、とてもお薦め。また読み返したい。

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