2015/8/28

WordPressの有料テーマについて – ビジネス向きの万能型から教会、eLearningまで

ThemeForestというサイトに行くと、おそろしいくらいたくさんのWordPressの有料テーマというのがあり、僕もその中のEnfoldというテーマを愛用していて、先日はFood & Cookという料理サイトに最適化されたテーマも触りましたが、本当に色々あります。

ちょっと最近の動向を見ようと思って、それ以外のテーマ、眺めていたのだけど、このリストが良い感じがしました。

Best WordPress Themes 2015 Updated | Best WordPress Themes 2015

Enfoldも入っていますが、Salientはかなりミニマムな感じでクールですし、KALLYASはよく細かいところも動きます。裏側まで見てないですけど、こういうものが、そのカスタマイズの仕組み含めて用意されているのはすごいこと。

それぞれのデベロッパーで違う仕組みを持っていて、僕はEnfoldに慣れていますが、他のテーマが好きな人も当然いると思います。あと、これらのテーマはアップデートされ続けていることがポイントで(たまにバグに遭遇するけど)、今作ってるものは半年前のEnfoldではできなかった(できないわけではないが)サイトになっているし、半年前に作ったものは1年前のEnfoldではできなかった、というような按配。

元々、既存のテーマを使わず、コーダーさんのコードを受け取って作ってく方法を長年続けて来ていたので、最初は抵抗が(かなり)あったのですが、この1年、ガツガツやってみて、改めて良かったなあと思っています。前に仕事仲間に作り方を見せた時に、「これはもう違う仕事だね」と言われて、実際、僕もそんな感触を持っています。単純に良いか悪いかは言い難くて、どちらかというとプロジェクトの与件によるのかなと思います。

相変わらずスクラッチで作っていくサイト、というのも多いし、Enfoldに結構手を入れた案件もあるのですが、ケースバイケースだなあと思っている反面、そんなに多くのテーマをハンドルできないよな、という気がしています。

一方で、もっと専門的なテーマというのもある。最近見かけたのだと、Incarnationというのは教会向けのテーマ。教会とそのコミュニティ運営に必要そうな機能がバンドルされてるテーマです。昔、お寺さんにはそれに強い制作会社が宗派によってある、みたいな話を聞いたことがあるけれど、世界に教会どれくらいあるか知りませんが、マーケットとしては結構広大な感じがする。Themeforestでは1,421件販売されたとあって、僕が一生Webを作り続けても1,000件には満たないでしょうから、パッケージであることの強さを感じざるを得ない、少なくとも僕のやり方よりニッチビジネス「ではない」。

もう一つ、eLearningのテーマというのもありました。eLearningっていうと、手間かからず教えられそう、ということもあり、これまでに相談がなかったわけではないのですが、システムの開発工数がビジネスに見合うイメージがわかずお断りをして来ました。この分野には他にもLearnPressというプラグインがあり、コースの管理や生徒とのコミュニケーションが行えます。

ただ特に教育は色々カスタマイズをしたくなりそうな分野ですし、そもそもeLearningとは何から何までを指すのか、という問題もありそうです。また、これ全てに言えることだけど、「WordPressでできる」って全く万能の解じゃなくて、例えばeLearning的なことならGoogle Classroomみたいなものもありますし、SchooみたいなWebサービスにプレイヤーとして参加するというチョイスも講師の方にはありますよね。あまたある中で、中小規模が使えるセルフホスティング型のオプションで運用が噛み合えばWordPressという選択肢もある、そんな感じかなあと思います。

最近少しこういうことを教える機会のお話もあって、しかし「教える」にはWordPress敷居高いよな、だったら、StrikinglyとかAmeba Ownd辺りが今は良いのかなとか、色々考えるわけですが、それも相手によるのでしょうね。釜石で行ったみたいな福祉施設にWordPressで作る話始めたらちょっと重過ぎるだろうし、テック系の企業でASP型のサービスで教えるのでは物足りないだろうし、とか。外注コストより、学習コストが膨らんじゃうようなら、それ仕事でうちでやった方が良いですよ、となるし。

話逸れましたが、こういうのは結局、これまでのWebの発注から納品までの流れだと、受け入れてもらえないやり方である気もします。吸収できるのかも知れないけど、僕はどちらかというと最初の導入(営業ということです)の段階で、そういうオプションがあり、このプロジェクトには向いている、という時だけ、こういう提案をするようにしています。Webでやりたいこと自体がWordPressでおさまる範疇で、あればの議論ではあるけれど。

こういうものの価値はスピーディな開発(Dev)にもあると思いますが、むしろ柔軟な運用(Ops)にある気もしていて、この柔軟も解釈によってはやれることが限られてくるから自由度が低いとも取れるのだけど、だからやっぱり与件によるんですよね、手段の話なので。

最近、悲観論も散見するけど、僕あまりこれからもWeb制作の業界はシュリンクしない感じはしていて、ただ、方法論のシフトとか、スピード感やコストなんかは、特に中小規模のクライアントのフィールドでこれまで以上に起きるんじゃないかな、というか、うちはそういう態勢には片足突っ込んだな、という感じはしています。今のところ、そんな按配かな。後は、「誰にでも簡単にできる」と「誰にでも簡単にできるわけではない」のギャップがどの程度維持されるということかなあ。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。1998年よりデザイン会社のパートタイムアシスタントとしてWeb制作を経験。2005年に独立、フリーランスとして、企業、個人、NPO、独立行政法人など、様々な領域でのITやデザインによるサポート業務に携わる。2018年、加藤康祐企画設計を開業。これまでの経験を活かし、より広い視野でクライアントの問題解決に取り組み、クライアントと一緒になって新しい価値創出をし、平静な社会の実現を目指す。

加藤康祐企画設計

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