2015/8/17

中庸に保つ

他の人の投稿で、3.11の後にTwitterのフォローする人を減らした、ということをふと思い出しました。最近、考えていたことと、もしかしたら、少し関連があるかも知れない。

国立競技場の話、エンブレムの話、そこから派生するデザインに関するあれこれ、また、それに呼応したわけでもないのだけど、自分の周囲にも嫌な話があり、これ僕だけが言ってるわけじゃないけど「インターネットの限界」を何となく感じる出来事でした。

元々、自分の思考のノイズになるものは避ける方なのだけど、最近は割と真面目に議論すればそれはそれで意味ある問題も、どんどんゴシップ化が進んでいって、途中でもうそのこと自体に目を向けたくなくなってしまう、みたいなことがある。今日Twitter眺めていたら、「無関心ではなく、放っておく」という言い回しがあって、多分他のことを論じた言葉だと思うのだけど、そういうスタンスになってしまうよなあ、という気がしました。

一方でそういう話の火中に参与できてしまう、関与できてしまう、というところに、インターネットのゴシップの熱狂性があるのだと思うし、少なからず陶酔したり、倒錯したりする人がいるのだろうと思う。

ただ、自分のインターネットを中庸に保つ、と言ったって、インターネットは本質的にそういうものではないわけで、ただ、好きなものだけを見る、というだけではなく、それはだから社会全体の自分の捉え方の投影として、インターネットを中庸に保つ、ようにはしなければならないのだろうなあと思います。

ワイドショーも週刊誌も日常生活で話題にしないわけで、インターネットでだけそれをする必要もないよねえ、という言い方もできるのかな。

クリティカルに感じたのはこの件。

署名キャンペーンサイト「change.org」における個人を対象とする意見募集に関して思うこと | editor’snaut

ここに書かれていることは大体正しいと思っていて、スパム発射台みたいになっちゃうのは個人の領域への「侵犯」みたいな話だと思う。だから、インターネットなんだから、という向きもあると思うのだけど、境界がないからこそ、モラルとかリテラシーとか良識で、許容するべきこととできないことが判断されるべきだと思う。

よく喩え話で言うんだけど、「面等向かって言ったらぶん殴られるようなこと」をインターネットだから言ってしまうというのは想像力の欠如で、こういうことは少しずつ抵抗感が薄れていってしまいには歯止めが効かなくなるんじゃないかと思うのだけれども、言論には言論でという人もいるけど、こういうのが始まったら、それを対話で迎えるような親切は必要ないと思うし、よくわからないと思う。面等向かわなくて済むのは良いことだから、無関心でなくとも、放っておけばいいんじゃないか(だから先の誹謗中傷のメールが個人に無分別に大量に送られてくるような仕様は、システムとして良くない)。

だから、インターネットの限界に解決策があるとしたら、インターネットを限定していってそれを中庸に保つ、ということなんじゃないかなあと感じます。Twitterのフォローする人を減らした話、と繋がるのだけど。ただ、限定とは言っても鍵をかけるという話ではなく、なるべく手の届くと思われる範囲にきちんと伝わるように保つ。ここはもしかしたらスキルなのかも知れないけど、逆に言うと手の届く範囲をすごく伸長してくれたのもインターネット、だからその距離感というか、間合いみたいなものを最適化するという仕事。めんどうだなあと思うけど、社会生活って、めんどうなものだったよな、そう言えば。

今日読んだインタビューで良い話がありました。

自分の心に忠実に生きてきた、誰も知らない長嶋りかこの話(1) / わたしたち電力 presents OFF-GRID LIFE

よく喩え話でいうんだけど、今はフライパンが目玉焼き用、卵焼き用、ホットケーキ用って何種類もあるでしょう。でもさ、ひとつの鍋さえあれば全部の料理に対応できる”腕”を持ってることの方が価値あるよね。きめ細かくオプションの種類が増えていくと、人が工夫する能力とか、本来持っている力が衰えていく。そういう、陰となりすっかり見えなくなってしまっている大事なことに、光を当てて見えるようにする様なことをしたいんだ。

ここにあることは、陰、の話でも、ゴシップとは真逆で、満腹中枢を麻痺させるための刺激は、なるべく減らしていった方が良いよなあと思う。そういうものを減らしても面白いと思えるのが良い。

まあ、言ってることが隠居っぽいですが、インターネットに限らずだなあと思う。平静ってそういうことのような気がしています。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。1998年よりデザイン会社のパートタイムアシスタントとしてWeb制作を経験。2005年に独立、フリーランスとして、企業、個人、NPO、独立行政法人など、様々な領域でのITやデザインによるサポート業務に携わる。2018年、加藤康祐企画設計を開業。これまでの経験を活かし、より広い視野でクライアントの問題解決に取り組み、クライアントと一緒になって新しい価値創出をし、平静な社会の実現を目指す。

加藤康祐企画設計

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