2015/8/16

UXデザインとUXアナリティクス – 『新しいアナリティクスの教科書』

アナリティクス、というと多くの僕らの仕事ではGoogle Analyticsを思い浮かべることが多いですが、今はアプリのAnalytics、店舗のAnalytics、それらを通観するものとしてのオムニチャンネル化、さらにそういったユーザデータをまとめてマーケティングを自動化していくDMP、なんかもあり、割とこの本で扱っているアナリティクスという言葉も広義なものだと思います。本屋で見つけて気になっていた。

話はサッカードイツ代表が、試合に勝つためのKPIを「パスを出すまでの時間」に設定して成功をおさめたエピソードに始まり、UXやグロースハック的な知見も盛り込まれていて、良い本だと思いました。

最近、DevOpsという言葉を割と多用していて、ツール群としてのそれではなくて、もう少し概念的なことなんだけども、例えばマネージメントがOperationの管理だけに終始してないかとか、DevelopmentとOperationが分断されてないか、というようなことを考えます。

UXについて、デザインとアナリティクス両方大事、っていう話は昔からあると思うんだけど、しばしばUXデザイナーという時にDevOpsで言うところの、Developmentのところが偏重されているきらいがあって、制作プロセスの前半の方にデザイナーという仕事があると思われてるの常だから、ガッツリアナリティクスできます、ってUXデザイナー、そんなに多くない気がしていて、もしかしたらサービスデザインくらいまで裾野を広げてる人はそこくらいまで見てるかもなという感覚です。

こういう時に零細Web業者って案外強くて、昔から中小企業のWebのAnalytics見て、やれECの実績だ、入会申し込みのコンバージョンだ、見てるんですよね。なので、プロモーションということを考える時に、割とUXのデザインと、UXのアナリティクスを、表裏一体でショートスパンで繰り返しできたのが、今年のカナエールのWeb運用でした。この本読むと、大分概念的に理解できる。

この辺りのこと、例えばプロモーションとか、マーケティングとか、いうことを考える時に、Webサイトチーム、みたいなことよりもう少し上のレイヤーで立体的に考える必要があって、最終的には、UXの企画設計、つまりデザインと、その分析、改善が経営で考慮するべきポイントの1つになるのが理想だと思います、数値的な指標とともに。一見、専門的と思われそうだけど、数値は表層化するので、概念の捉え方とか、考え方の問題だと思う。

そう言えば、先日、TechCrunchにグロースハックの話が出ていたのだけれど。

あなたのグロース計画が間違っている理由 | TechCrunch Japan

Andrewは、グロースのモデリングについて「グロース率は予測するものではなく、注力すべきなのは、どのようにグロース率を得るかということ」と説明している。

そりゃそうですよね。結局、「で、どうするの?」ってことの方が計画とかモデリングより大事なのは当たり前で、本来そこに多くの思考が割かれるべき。

これは逆に言うと、UXアナリティクスを逆回ししたところでのUXデザインの重要性とも捉えられて、本書ではアナリティクスと、UXのこととか、Customer Journey Mapのこととか、ユーザセグメンテーションのこととかにも触れられていて、UXデザイナーはもう少し事前のことだけでなく、事後のことも考えられないといけないのだなと。

とは言え、頭と尾の距離が離れていては、それもなかなか難しい。

結局、頭と尾の距離をできるだけ縮めて、つまりプロジェクトが走っている状態で、UXデザインとUXアナリティクス、DevelpmentとOperationを細かにやっていく、なんか多分そういうことが求められてるんじゃないかなと思うし、そこに求められてるのはビッグデータの解析にもとめられてるようなどっしりとしたデータ分析ではなく、もっとカジュアルに必要な数字を的確に必要な切り口で見れる(便利なツールが補完してくれるわけだし)、みたいなことじゃないかなあと思いました。

この辺りは結構、特にUXデザイナーにとっては、フォローすると面白い領域じゃないかと思います。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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