2015/7/29

状態を把握する方法論として、Google Analyticsで企業活動を考えてみる

この話、結構妄想です。例えばですけど、外資系でM&Aのバリュエーションやってる人が、BSとPL見れば企業価値わかる、みたいなこと言ってたとして、「いやあでも、商売ってそういうことじゃないよね」って思うわけですよね、タイプ的に。とは言え、じゃあその「商売指標」みたいなのってあるかというと、あるようでない。なかなかない。営業成績やら人事評価やら色々あるけど、まあ特に僕みたいなスモールビジネスだと、そういうものをカッチリ評価の指標にできるような材料あんまりないし、それで十分かという話もある。

という時にですね、ふとGoogle Analytics思い出したんですよね。今年、結構、Google Analytics触っていたのですが、かなり細かく見てると、もうなんかWebサイトが生き物みたいな感じしますよね(喩え話)。実際、人の流入とか動きとかは、アクセスログ見ないと可視化されないわけで。

とすると、例えばスモールビジネスの仕事がどういう風に入ってくるかということを考えてみる。流入経路ってAnalyticsだとチャンネルは大きく、Organic Search、Social、Referral、Direct、Paidに大別されます。これそのまま仕事がどういう風に取れたかってことに置き換えられると思うんですよね。何らかの方法で探して見つけたか、ネットワークか、誰かからの紹介か、既知で直接アプローチがあったか、広告か、みたいな。「何を見てこのサービスを知りましたか?」ってのはアンケートでもよくある項目だけど、コンタクトポイントはそういう風に整理できますよね。その上で、新規か既存か、どれくらいの期間話し合ったか、離脱率どれくらいか、仕事に結びついたコンバージョンレートはどれくらいか、みたいな形で期間で区切れて、Google AnalyticsのダッシュボードのようなUIでディメンション切って分析したりできたら便利そう。Saleforceとかでできるのだろうか。

他にもクライアントをベンチマークするような要素あったら便利だし、行動フローとか自分の事業の中でクライアントがどういうインタラクションを持ったか、みたいなこと分析できてたらとても良いですよね。

まあただ、絵空事なんだよな、なんせトラッキングコードが埋め込めない。それこそセンシングみたいなことの抽象化になりますよね。全てをログしておかないと、必要に応じて必要なデータを可視化するということはできない。

とここで改めて「メタファー」という言葉を引き合いに出すのだけれど、トラッキングコードをクライアントのアクティビティやクライアントとのインタラクションに埋め込めない、という時に、僕は1人で仕事やってるわけだから、僕が覚えてれば良いと言えますよね、ある意味。

という時に、Google Analytics的にどういうデータを見ておきたいか、ということをまず考えておいて、それを必要に応じて取り出して分析するためには(考えるためには)、何にトラッキングコードを埋め込んでログしておかないといけないか(記憶しておかないといけないか)、勘所決めれるってことかもしれないなあと。こういう分析をするためには、こういうポイントを見るべきで、しかし普段基本的にそのポイントをきちんとログする習慣がないとしたら、そこをログするべき、という仮説が成り立つ。

と考えるとちょっと面白いかなあと思ったんですよね。

実際、クライアントとのコンタクト、そのアクティビティやインタラクションが、ほぼWebサービスやアプリの形を取って完結している企業にとっては、そのままそれは「経営のためのデータそのもの」ということになっているのだと思います。うちは全然そんなことはないんで、しかし方法論として、フレームワークとして、持っておきたい。

おそらくGoogle Analyticsとか、そういう「状態」を分析するための方法論や学術的研究の集積なのだろうと思うのですが、それを逆回しして具体策から学ぶみたいなことはできるんじゃないかと。昔、流行ったリバース・エンジニアリングっぽいですが。

そんな妄想を夜な夜なしてたら、こんな本見つけまして。ちょっと面白いんじゃないかなあと思っています(まだ読めてません)。これはAnalyticsを伸長して、どこまで経営の地平に持って行けるか、という話だと思うのですが、まだまだ学ぶことは多そうです。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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