
関連表示の奥行き – Pinterestに見る機械学習によるレコメンデーションエンジンについて
初めに書いておくと、この話まだよくわかってないです。いやあ、Pinterestってあまり日本で注目されてないというか沸点を迎えてないサービスなのかも知れませんが、最近触っていたら、すごい精度で出してくるんですよね、レコメンデーションを。ちょっと僕のPinterestのポストで例示。
KLEMAN[クレマン]PADRIESUEDE(PADRIEB)「スエードチロリアンシューズ」[21282/21280]MEN'S | Want it! | Pinterest
で、PinterestにPinする時は、本当にPinするだけなので、画像とページ名しか渡ってないわけです。僕が靴しかPinterestにPinしている人なわけではない。なのにこのレコメンデーションができるのは何でかと思ったわけです。で調べた。
Pinterest Acquires Machine Learning Commerce Recommendation Engine Kosei | TechCrunch
どうやら、KOSEIって機械学習によるレコメンデーションエンジンがこれを実現してるっぽくて、最近、機械学習話題になってたし、なんで話題になってないのかなと思ったら、このTechCrunchの記事も翻訳されてないんですね。
なんかこの記事を読んでも何やってるか全然わかんないんですが、
・Repins
・Related Pins
・Interest Pins
とあるので、人が能動的にRepinするということに対して、その人のInterest Graphに基づいたレコメンデーションと、そのモノのRelation Graphに基づいたレコメンデーションという2軸がありそうで、この辺、Pinterestのビッグデータを活用して、Koseiのレコメンデーションエンジンがうまく機能しているということなのでしょう。
記事の冒頭にある:
Facebook knows who you were. Google knows what you want now. But Pinterest yearns to know what you want next.
あるんだけど、日本ではPinterestって一過性のものとして議論されがちなきらいあるけど、技術的にもエッジ効いたことやってそうだなあという感じがします。サイト内コマースも始まったそうだし。
そう言えば最近、こんな記事も読みました。
人間の心を読む機械学習 見かけの不合理性を超えたベイジアンな個人の行動規範とは | SmartNews 開発者ブログ
この話自体も大変難しいのだけど、Pinterestが持つ世界観みたいなのは、SmartNewsが扱うそれより、もう少しそこにある不合理性を想起しやすいのでは、と感覚的に思える気がします。Pinterestって極めて趣味趣向で、何というか、不合理性がベースにビッグデータが積み上げられてる部分がより大きそう、というか(不合理性の合理性みたいの、ありそうだけど)。
ちょっと最後の話は多分に感覚的になってしまいましたが、僕がやるWebサイトでも当然「関連記事」の表示とかはあって、大体、記事の内容を解析して類似性に基いて表示してくれるタイプのプラグインを使うのですが、本来的にはPinterestみたいなレコメンデーションの仕組みが情報を閲覧するにもあった方が良いのだろうという気がしますよね。
なんか勿論、ECのレコメンデーションと言えば、Amazonだったりすると思うのだけど、EtsyとかPinterestのそれは、Amazonより不合理なものを扱ってる気がするんですよね。だからそういうのが精度出てるとびっくりするというか。
RelationとInterestって大きな切り分けは、単純なようで案外大事な話かも知れません。インターネット徘徊しているとたまに学びがある。後は、PinterestをユニークなUIのサイト、で終わらせてしまうのも違うだろうなあという感じは改めてしますね。

加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
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フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)