2015/6/8

続けていくことの確かさを確かめながら続けていくのが正しい

今週末はいつもとは違った現場の入り方していて、土日両方とも取材の立ち会いみたいな仕事でした。土曜日はカナエールに参加した後、学校を卒業した若者。日曜日はChromebookの利用について、今まさにスピーチコンテストに向けて最後の追い込み真っ最中の若者。土曜日はシャッターを切りながら、日曜日は質問を混じえながら、話を聞いていた。

考えてみれば、彼らがスピーチ以外で話をしているところをきちんと聞くという機会はほとんどなく、とても新鮮なことだったように思います。

土曜日は、カナエールに挑戦して3年経って、学校も卒業した子の話で、身に詰まされる思いがしました。決して楽しいばかりの120日間だったわけじゃないけれど、誰かから預かった思いとか、誰かから預かった奨学金で、それはカナエールというプロジェクトからというだけでなく、ブリッジフォースマイルというNPOからというだけでなく、その子にはもっと多くの人の顔が見えていたのだなと思いました。

日曜日は、僕も今年大きくコミットしたChromebookの話。思っていた以上にすんなり入っていて、だから彼らはある意味とてもフラットに淡々と説明をしていたのだけれど、料理人志望の子に「レシピサイトとか検索するの?」とか「動画サイトで勉強したりするの?」と話をした時の、一瞬の瞳の躍動感。だから、そういうことなんだろうなあという気がして、最初からChromebookを使えるようになることが必ずしもプロジェクトの目的ではないからと思いながらやって来たけど、インターネットの動画見て新しい魚の捌き方を覚えることは、ある意味でプロジェクトの目的と言える。教師になりたいって子に、「学校で使ってるパソコン、全部Chromebookになったら、何が変わると思う?」と聞いてみて、「うーん」と考え込むのを眺めながら、この子がChromebook使って日々の授業することになったら、それは面白いことだなあと思っていました。

総じてこの週末は、明るい話をしていた。

最近、結局これはどういうことなのか、ということを仕事仲間と議論していて、例えば年始の「児童養護施設を巣立つこどもを奨学金とスピーチでエンパワメントするカナエール」という話は、「人が育つ」プロジェクトだ、ということだったのだと思います。他にも多分、色々な言い方がある、できる。

ただここのところ話していたのは、カナエールに付き合ってもらう、カナエールを手伝ってもらう、カナエールを広めていく、ってなんなのかという時に、これはだから「負荷分散のシステム」なのだという言い方ができると思うんですよね。

施設の人が一番近いところで支えている。それをNPOが支えている。それらをボランティアが支えている。さらにそれをサポーターが支えている。だけれど、その円が、そこにある「重さ」みたいなものを支えるに十全なものかと言えばまだまだ足りない。

一人に負荷がかかりすぎれば、当然重荷になるし、それはしばしば自由を奪ったり、無理を強いたり、思い切った動きができなくなる、ということでもあると思う。そうやって、負荷を分散できないままだと、社会システムというのは硬直する。結果、社会問題の近くにいればいるほど、色々なことにがんじがらめになる。

だからスピーチコンテストに来てもらう。継続的なサポートに加わってもらう。進学先を卒業するまでフォローする。それをサポートできるスキームを作る。それを全国に広げていく。ということになるのだろうと思います。

その上で、今週末ふと思い立ち、Facebookに書いたことがあります。

正しいことを続けていくというより、続けていくことの確かさを確かめながら続けていくのが正しい

そういうことを考えられる良い週末でした。

コンテストに来てください、というのは、くそ真面目に言えば、今日書いた社会問題の「負荷分散のシステム」に関与してください、ということです。チケットを購入してもらうのもそう、そのために時間を割いてもらうのもそう、会場まで足を運んでもらうのもそう、その後、継続的にサポーターとなって支援してもらうこともそう。

なんかとてもそういうことに自覚的になる機会だったようにも思います。

カナエール東京まで残すところ2週間足らず。まあ大詰めっちゃ大詰めなので、最後頑張りたいと思っています。まだまだやることたくさんある。

カナエール 公式Webサイト | 児童養護施設からの進学を応援する奨学金支援プログラム

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