2015/6/1

『挑まなければ、得られない Nothing ventured, nothing gained.』 及川 卓也 – 不連続への挑戦

最近、読書の時間が取れていなくて(別に忙しいわけではないのだけど、テンション的に)、ただ読もう読もうと積んであった本をようやく読めました。及川卓也さんの本。先日、「プロフェッショナル 仕事の流儀」をNHKオンデマンドで視聴して感想を書いた時に紹介していた本なのだけど、本自体をまだ読めてなかった。

挑まなければ、得られない Nothing ventured, nothing gained. (インプレス選書)
及川 卓也
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特に本書に書いてあった内容は、及川さんのブログからの引用という形を取っているいて、キャリアも実績も働き方も全く違うけど、僕が仕事を始めたのが1998年、それからはずっと同じような仕事をやっており、この20年くらいの時代感を共有しながら読めたところには救いがありました。内容はあまり追わずに、読んで考えたことを。

及川さんの話を読んでいて思ったのは、特に技術ということに関して、僕にとっての技術というのは英語と似ているなということです。

英語は聴けて、読めても、話せない。

技術も聴けて、読めても、話せない。

僕の技術への立ち位置ってそんな感じなんですよね。だから、仲間と技術の話してても相槌打てるしわかるし、書いてあるものは読み込めるけど、「技術の話をしてください」と言われても、僕は「できない」んですよね。いわゆる基礎研究にあたるような話というのが全くできない。技術のバックグラウンドがないから。「技術の話をできる」というのはWordPressわかるとか、コード書けるとか、そういう話ではないと思っていて、だから「それってこういうことですよね」ってことしかできない。だから僕にとっての英語と技術は似ているなあという感想を受けました。

その上で。以前、少し歩きながらお話した時に、「加藤さんって何やってるんですか?」って聞かれて、僕もよくインタビューで「◯◯さんって自分のやっていることをどういう風に説明しているんですか?」という質問をするので、当然のジャブなのだけど、「Webサイト制作です」ってお話した時に、それって「Web 1.0っぽいですよね」と言われて、そうなんだよなあと思っていたんですよね。そこの精緻化ってできてなくて、旅先でも「加藤さんなんて紹介すればいいんですかね?」って長い付き合いの仲間に言われても、「Web屋で良いよ」と言ってたし。

ここで大事なのはつまりWeb 1.0を今に至るまで続けているということはどういうことなのか、ということなのだろうと思いました。

この本読み進めているうちに一つ、頭のなかでそういうもう一本の思考回路が走っていて、「法人相手に、自分で営業して、自分で作って、自分で納められる仕事」ってあんまりないんですよ。そのうちの一つが僕が言うところのWebの仕事で、言わばWeb 1.0の仕事だったんじゃないかと思うんですよね。

システム開発よりはショートスパンでできるし、コンサルタントよりはたくさんのクライアント持てる。そういう仕事をたくさん同時並行でかつ直接取引で走らせることをひたすらやってたのがうちの仕事だなあと思います。この辺、おさらいっぽいけど。

そう言えば先日クライアントの社長さんとお酒の席で、「Webの人って、本当にエンジニア、デザイナー、コーダーみたいに分かれてるものなのですか?それとも一即多なのですか?加藤さんはどういうタイプ?」という質問をされて、昔は色々やる人多かったですけど、プロジェクトが大きくなるにつれて、フローの合理化が進むにつれて、高度な分業が進んで、僕みたいなのは35歳オーバーとかのオールドスタイルだと思います、みたいな割と教科書通りの回答をしたのだけれども。この辺にヒントがあると思っていて。

結局、何やりたかったのかなあと改めて考えると、「技術」ではないし、「Web」でもなくて、「可能な限り小さいビジネスユニットでの外部からの問題解決とその多様化」みたいなことだと思うんですよね。まあだからフリーランスということでしかなくなるのだけれども。。。

こないだ仕事仲間と飲んでいた時に「加藤さん、これから何やるとかありますけど、なんか何やっても加藤さんっぽい、ってことでおさまりそうですよね」って言われて、ああなんかでもその辺なんだろうなあと思うんですよね。何やってるかわかんないって言われがちだから、ETが必要だし、実績の連なりも必要だし、おそらく一つ一つはわかりやすいことをやってるんだけど、単純に手をつけてる範囲に「節操がなさすぎる」ので多分、そういう話になる。

ここまで書いて来て、ようは何の話をしたかったのかというと、及川さんが本書の最後で「不連続への挑戦」ってことを言ってるんですよね。ただ、うち「やりたいことを、やりたいように、やり続けるための仕組みづくりに取り組む」ってのが、ずっと言ってるテーマみたいなものなんですけど、これは全く以って真逆を指向しているのか、それとも幾分か同じ方向を向いているのか。

なんかこれもよくわからないんですけど、僕「節操ない状態で続けることの狂気」みたいなことじゃないかと思うんですよね。フリーランスでいると「同じことは続かない」ので、という。

とてもわかったようなわからないような難しい気持ちになり、だーっと書きましたが、及川さんのビジネス観、技術観、組織観、コミュニケーション論を読めますし、後半の震災直後に立ち上がったHack for Japanの話は、技術と接点を持つ人ならやっぱり読んでおくべき内容と思いました。

右往左往しながらの感想文になってしまいましたが、また折を見て読み返してみようと思います。読めて良かった。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。1998年よりデザイン会社のパートタイムアシスタントとしてWeb制作を経験。2005年に独立、フリーランスとして、企業、個人、NPO、独立行政法人など、様々な領域でのITやデザインによるサポート業務に携わる。2018年、加藤康祐企画設計を開業。これまでの経験を活かし、より広い視野でクライアントの問題解決に取り組み、クライアントと一緒になって新しい価値創出をし、平静な社会の実現を目指す。

加藤康祐企画設計

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