2015/1/26

不動のこと : Etsyのこととか、オフショアのこととか

ここ20年くらいでインターネットが世の中に及ぼした影響は、最早、僕が語るまでもなく大きく、そう言った中でも僕が最近本当に面白いことだなと改めて思っているのが、「動かなくてよい」ということだったりします。ちょっと今日はそんな話を、Etsyとオフショアを例に挙げて書きたいと思います。

Etsyのこと

別にEtsyに限った話ではないと思うのだけど、わかりやすいので。日本ではEtsyはよく「ハンドクラフトマーケット」と訳されるので、手作りの商品は扱っているけど、アンティークやビンテージのものが扱われてると思ってない人もいるんだなと最近気付きました。EtsyはHand MadeとVintageとCraft Suppyを扱っていて、クラフトフェア、というかもっと言うと世界規模の蚤の市、というようなイメージです。

本当は仕事でEtsy絡み何かないかなあと割と真剣に思っているのだけれども、今この場から動かずに、70億人を相手に、自分が作ったモノ、自分が見つけたモノ、を販売できるインフラというのは本当にすごいと思います。勿論、Etsyに出店すればモノが売れるという話ではなくて、良い写真、良いテキストに加え、おそらく共通言語(=英語)での情報発信やソーシャルメディアを初めとしたインターネットでのプレゼンスと言ったEtsy外でのアクティビティ、それからカスタマーサポートもひっくるめたエコシステムが必要だろうと思うのだけど、そういうものを駆使して「動かずに」世界を相手にモノを売れること、このことはすごい。

以前に比べて物理的コスト、つまり国際便のコストも大分安くなっていて、とは言え今はレートの問題で日本円換算すると良い値段だけど、海外の人は日本のものを逆に買いやすくなっているはずで、こういうタイミングで、日本の人がEtsyにチャレンジする、みたいなことはあっても良いのかなあと思います。作った人が世界を相手に自分で売れる、このことはインターネットが登場して以来起こったいくつかのことのうち、とてもシンプルでかつ強力なものの一つだと思っています。

オフショアのこと

もう一つオフショア開発のことを例に挙げたいと思います。インドとかベトナムとか、IT系の開発を、オフショア、つまり比較的人的コストが安い海外で行うこと、が一般的なオフショア開発ということだと思います。僕の知人からもオフショアを利用しているという話はよく聞きます。

言わば、「アウトソース先」であるから、コスト削減のことばかりに目がいきがちだけど、ふと視点を変えて主体をオフショア開発を受託している側に移してみると、世界中から受託開発の仕事を受注していて、それは勿論、言語的なハードルを超えたり、発注元の国で熱心に活動する営業マンもいるのかも知れないけど、しかし、しっかり外貨を稼いでいる。って考えると割とクールじゃないかなあと思います。

いやあ、なんか昨晩寝床で、オフショア開発受託している会社って、国内の仕事を一つ一つやっている自分と比べると、よっぽどダイナミックでクールじゃないかと思ったんですよね。それこそビジネスのダイナミズムとして。これもまたインターネットが可能にしたことの一つで、インターネットが活用されている。ある意味、オフショアを活用しているつもりが、オフショアに活用されているのかも知れない。そんなことを思いました。オフショアやってる企業の実態に僕は詳しくないので、なんともですが。

まとめ

僕は動くことはとても大事だと思うし、営業は重要なことだと思っていますし、クライアントと面等向かってビジネスすることは欠かせぬことだと思っています。一方で、「世界に展開する」とか「世界に進出する」ということが、企業体を成長させなくても、大きなコストをかけなくても、小さなユニットでも、営業拠点を作らなくても、「動かずにできる」ようになっているのが、インターネットが生んだイノベーションの一つであることは確かだと思います。古くはeBayのようなマーケットプレイスもあったし、今じゃECをグローバル展開しているブランドが当たり前になって来ているけど、個人の事業者レベルで、しかもある程度安心感のあるプラットフォームで、そういうことができるようになっている、というのは改めてすごいと思うし、世界中にそういうプレイヤーが星の数ほどいると思うと、なんかワクワクします。

一方で、国内にある産業構造、悪い言い方をすればピラミッドですよね、そこと比較した時に、世界を相手にすることは、個人レベルでは逆に割に合わなかったり、平たく言うと儲からないという話にもなるんだろうと思います。アート業界で、インテリア業界で、ある程度、ネームバリューやブランド、プレゼンスを持ってる人が、徒手空拳でそちらに取り組むには、今あるものがガッツリし過ぎているとも。こないだ北欧のことを少し話したんだけど、ああいう国内需要が乏しく、外貨を稼ぐことが前提の国と日本の違い、というのは、そのままインターネットの世界にも投影されているような気もします。

最近の僕のインターネットへのワクワクはそういうところに改めてある気がして、上に例示したのはごくわずかだけれども、もうなんか◯◯がアツイ、とか言わずとも、今自分がいるところが世界に開けていれば、それで事足りる世の中にもなって来ている気がしていて。

ああ、英語やらなきゃなあと思いつつ、そういう世界観はすごくインターネット的じゃないかなあと思うのですよね。

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加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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