2014/12/23

Chromebook – 便利の行き止まりと、揉みほぐした先にある未来

Chromebookを買いました。ASUSのC300MAのハニーイエローというやつです。只今、Amazonだと32,184円。PCの価格としては、比較的低価格帯ですね。13.3インチ、1.4kg。外装は割とプラスチックな感じなのだが、iPhoneも5cの僕としては、これくらいがかわいげがあってよろしいと思う。内側はホワイトです。

なぜ、Chromebookを買ったのか?という話

最初にChromebookを買った理由を少々。これは割と投資です。今後の自分を考えていく上で、Chromebookを触っておく必要があると思ったから。Chromebookには可能性があると思っています。今からPCを覚える人にWindowsを覚えさせる気にはならないし、かと言ってMacはなかなか高級志向の品でもあるし、僕が今、例えば両親の老後のPC環境とか、親戚の子供のPC環境とかを、「ゼロ」から考えるとした時に、最良の選択肢はChromebookになるんじゃないかなあと思ったんです。Windowsも、そしてMacも、悪くいうところの過去の遺産の上にOSがあって、勿論、iOSやAndroidが出て来て大分変わって来て、これからはスマホやタブレットで、という話が素直と考える向きもあると思うんですけど、僕、「PC」ってなくならないと思ってるんですよ、まだ当分。特に2つに折り畳めて持ち運べて拡張できてって形は、極めて実務的で、ある意味での「用の美」で、これね多分、タブレットにキーボードをBluetoothでつけてみたいな話とはやっぱり違うんだろうなあと思うわけです。そういう意味で、触って使って自分でChrome OSを確かめておきたかった。

触ってみた

Chromebook

13.3インチ、今となっては割とでかめですが、黄色すごく良い。パカっと開けて、キーボードとGoogleアカウントと無線LAN設定すればすぐに使い始めれます。

Chromebook

USB 2つとHDMI、SDカードスロットとイヤホンとWebカメラ。Macbook Proと同程度の拡張性で、ノートPCとしては十分じゃないですかね。Chromecastとか挿したりするんだろう。

Chromebook

不満が1つあり、モニタですね。これ普通の液晶なので、色の再現性は今のところ仕事で使うのに物足りないなあという感じがしました。

Chromebook

デフォルトのRSSリーダーはFeedlyでした。OSの作りはとてもシンプルなのはわかっていたのだが、本当にシンプルだった。というかChromeだ。

Chromebook

設定もChromeの設定画面がもう少し拡張されているというくらいの印象。特徴的だなあと思ったのが、Powerwashって、工場出荷時に一発で戻すのがあるんですよね。だからそういう使い方をするものなんだろうと思いました。

Chromebook

キーボード癖あって、というかキーボード見たら英字で、Googleアカウントで最初に日本語選んでいたら、@マークが入力できなくてテンパったんだけど、ショートカットキー覚えればなかなか便利に使えそうな印象。

ChromebookはPCのマッサージ

いきなり雰囲気だけマクルーハンぽいこと言いましたが、Chromebook、すごい良いと思います。なんせ、Chromeなんだから。僕のやってる仕事なら、デザインとシステムカスタマイズをする部分をクラウドに移行するのは、まだなかなか難しい印象ですが、EvernoteとかDropboxとかFlickrとか常用している仕事の道具が使えるのは当たり前だし、Google Apps、スライドとかも触ってみたけれど昔よりだいぶ進化していて、これもう今のタイミングでOfficeから移行できちゃいそうなくらいでした。ハングアウトもリモートデスクトップもある。ただ、Adobeのソフトでやってることとか、NetbeansみたいなIDE使ってローカルで開発してるようなことはすぐには難しいだろうということと、例えばスキャナで名刺を専用ソフトで読み込んでそこからEvernoteに自動的に突っ込む、みたいなことを実現するのはなかなか難しいんじゃないかなあと思いました。ただ、IoTとか言ってるくらいだから、いずれそういう連携も進んでいくことのような気がするのですが。

やっぱりこの贅肉削ぎ落としたOS、というのは良いですよ。WindowsもMacも積み上げて来たものが大き過ぎて、かなり複雑なものになっている。もうクラウドのサービスでほとんどのことができるし、データは移行というより、これまでローカルにあったものをクラウドに持って行くという話だし、アカウントはGoogleアカウントをそのまま使うわけで、むしろ使う側が「資産の呪縛」を振りきれるか、ってのが問題になる気がしました。

このChromebook、だから、高齢者にも向いているし、これからの若い世代はChromebookとクラウドサービスでPCを使いこなしていくというのが増えていくと、その世代が相応の年頃になって世の中に巣立っていくタイミングではChromebookは相当のPCになっている可能性がある。もしかすると僕らが「社会人はやはりOfficeソフトを使いこなせないと」みたいに言うことは、10年後には「老害の戯言だった」みたいになっているかも知れない。この辺、結構、大事な分水嶺のタイミングじゃないのかなあと思います。実は。

実際、Chromebookを海外で積極採用するニュースも見かけます。Google Apps自体は、日本の大企業にもかなり普及しているようですし。

ニューヨークの全校(幼・小・中・高)がChromebookを採用…今や学校利用ではトップ – TechCrunch

これだから結構公共のPCなんですよね。教育は元より、途上国とか、あと僕が関わっているカナエールが対象とする児童養護施設なんかでも、まだまだPCとかインターネット利用とか限られているところもあると聞いてるのですが、そういうところに導入したり、場合によっては配布したりするにも最適なPCと言えると思います。先述の「Powerwash」をしてもクラウドサービスのアカウント情報自体を個人が持っていれば、他に引き渡しても困らないわけですから。災害時に配布するものとしても向いている。

ただ思い起こしてみると、この公共のPCってのは大事で、例えば僕が最初に触ったPCは中学のコンピューター教室に置いてあったFM-Vだったし、大学時代にWindowsを使うことになったのは、大学で奨励してた共同購入のPCがWindowsだったからです。だから教育フェイズに強いPCというのは、おそらく中長期的に見て影響力が非常に大きい。企業よりもそっちの方が普及のスピードは早そうで、でもどこかのタイミングで企業も慌てて切り替える、ってことになり得るんじゃないかなあと思っています。

というわけで、Chromebookのファーストインプレッションでした。僕自身、今後のキャリアの中でITみたいなことと完全に決別することはまずないだろう、と考えた時に、どうしてもこのタイミングで触っておきたかったマシンがChromebookだったのです。Chrome触ってればわかるから、必要ない人は買わなくても良いと思いますけど、例えばクライアントにChromebookってどうですか?って聞かれた時に、クライアントのビジネスに適応できるものかどうか、辺りを僕もボチボチ経験則として蓄積するべきタイミングに来ただろう、ということでもあります。ユーザとしての体験って、やっぱり圧倒的に大事なので。

ただ、日本でこれが急速に普及するかって言うと、ちょっとわかんないですね。「資産の呪縛」に弱い国だからなあ。まあ、その辺も様子見つつということで。

とりあえず、黄色いマシン、気に入りました。

黄色い。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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