2014/12/20

『Indigo : From Mummies to Blue Jeans』Jenny Balfour-Paul – World Wide Blue

ずっと読みたくて置いておいた完全趣味の本。Indigo、つまり、「藍」に関する本です。出版元はThe British Museumとあって、信用置けそうなのと、レビューも良かったので注文してありました。ミイラからジーンズまで。

Indigo: From Mummies to Blue Jeans. by Jenny Balfour-Paul
Jenny Balfour-Paul
British Museum Press
売り上げランキング: 206,318

冒頭に結構大事なこと書いてありました。

Whether the commodity is as basic as sugar, as dubious as opium or as mundane as the humble potato, when investigated closely it will be found to have had widespread ramifications and to have touched on many aspects of life in diverse cultures. Indigo is one such commodity, cropping up in many fields of science and the arts: agriculture, economics, botany and chemistry, trade and industry, ethnography, costume, furnishings, the appleid arts and even medicine and cosmetics. But in addition to the intiriguing history ordinary. Its unique production methods with their spiritual associations, and the beauty of the colours produced on a wide range of textiles, have lent an aura of mystique which still lingers on today,. And the universal adoption of indigo-blue jeans has united cultures worldwide.

だからこれ、『カゴアミドリのかごの本』読んだ時にも思ったのですが、コモディティなんだけど、それ以上のものであるということですよね。

それにしてもカゴすごいですよね。世界中にある。各地の風土と密接に結びついている。100円ショップにもあるし、無印にもある。値段もバラバラ。ただ、本書で取り上げられてるのは様々で、それってコモディティ化されてるようで、されてない奥深さがあるということで、ただそういうのも多分、各地でそれぞれ職人さんの高齢化とか、減少とか、廃業みたいなことがあるんだろうなと思いました。フランスには国立のカゴを編む職業訓練学校がある、みたいなのも書いてあって、それぞれはあまりコモディティ化されておらず、かつ時代のニーズとなかなか乖離して来たと考えると、ある意味での保護と、もう一方で顧客啓蒙と両軸で必要なんでしょうね。これ、別にカゴの話だけじゃなくて、民芸や工芸全般とか、食べ物とか、全部そうですね。

歴史、伝播、生産、技法、アートなんかのチャプターがあるのですが、このチャプター分けも興味深くて、例えば「’For Richer, for Poorer’ : Textiles Prestigious and Popular」というチャプターではきらびやかな特権階級用のものから、日常着としてのものまで、世界中でどういうダイバーシティがあって、しかし、インディゴが活用されて来たか窺い知れることができます。これ現在に行き着いた先はデニムですよね。誰もが知る(知った)企業のCEOだってジーンズを履いて人前に立つ。しかし歴史を遡っても、そういう背景があるわけだ。

個人的には東南アジアとか中国の藍染めがいいなあと前々から思っていて、Japan Blueって誇りを持とうと言うのも良いのだけど、本来的にインディゴって副題にしたけれどWorld Wide Blueで、だから他の国の藍染めに興味を持つのも、Japan Blueを考える上でもとても大事なことかなあと思います。夏に八女に行った時に、うなぎの寝床で久留米絣のお話をうかがう機会があったけれど、藍染めにまつわる話、その手間、その良さ、とても面白かった。実は中国とか東南アジアの藍染め、流通しているもの、少しネットでも見れたりします。たまに眺めて、良いなあ、とだけ思っている。

あと最後にFuture of Indigoということで、これからのことについての言及があるんだけど、古布を活用する、みたいなことの提案が一つありました。着物をコートに仕立てて、なんてそこで日本が例示されていました。最近面白いなあと思うのに、「Boro」というのがあって、藍染めの古布を縫い合わせたものなんだけど、Pinterestとかで結構見ることができます。日本だとアパレルのKapitalとか有名ですが、こういうのも面白いなあと思うんですよね。

boro
※クリックするとPinterestにリンクします。

世界中にそれぞれのIndigoがあって、古いものやら新しいものやら、まさしくミイラからジーンズまで、なわけだけど、こういう経年変化を楽しめるもの、人から人へ渡る価値があるもの、ってのはやはり良いと思います。そこにいわゆる作家性がない無銘のものであっても。そんなことを考えさせられる本でした。

Indigo: From Mummies to Blue Jeans. by Jenny Balfour-Paul
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