2014/10/22

ノマドや在宅勤務について – というか、イノベーションてなんだっけ

最近、こういう話題をよく目にします。猪子さんが、ノマドや在宅勤務に関して、頭を突き合わせて仕事をしないとイノベーションは起こせない、というような話書いてました。

チームラボ・猪子寿之:ヤフーもやめたでしょ。「ノマド」「在宅勤務」を禁止する理由 | BizCOLLEGE <日経BPnet>

これ読んで、本当にそうだろうなと思いました。

ネット会議も含め、一緒に仕事をするメンバーが離れた場所にいる形態は、チームで成果を上げるには不向きだからです。今もこのフロアでいろんなチームが盛んにブレストをしていますが、「メンバーが顔を合わせて仕事をする」以外のやり方は、まず不可能です。「仲間と一緒にいたい」という感情を抜きにして、合理的に考えても無理だと断言します。

さて、そもそも論なんですが。

「イノベーション起こそう」と思ってますか。仕事によりけりだと思うんですけど、僕の感触からすると、少なくとも僕はとんとイノベーションとは縁遠い仕事をしていると思っていて、例えばAppleとかがイノベーションの話で例示されるけど、世の中のほとんどの仕事はイノベーションとか関係ないんじゃないかなあと思います。

まず個人の仕事によってなるわけではない。Appleがイノベーションを起こした、って外から見たら、Steve JobsとTim CockとJonathan Iveとなんたらって話だろうと思うんですけど、実際は知らない現場の色々な人材がいてことはなってるはずです。基本的にイノベーションと呼ばれるものって、チームの解なわけですよね。個人の解ではない。その上で、Appleのイノベーションに外部のインディペンデント・コントラクターが関与してないかどうかって、全然想像の域を出ないけど、全く関与してないとも言えないと思います。

その上で、会社とか経営とかの立場の人にとってイノベーションを産むってことは猪子さん書いてるようなことで、この種の話は他のその世代のIT系の社長さん達も書いてた気がするけど、それでフリーランスがああだこうだ心配することじゃないと思うんですよね。組織の中の人じゃないし。IT系の企業のアウトソーシング先としてフリーランスを位置付けた時に、じゃあ機械的な作業はアウトソースできますよね、みたいな話になるけど、あんまりそういう仕事の付き合い多くないですね。

クライアント企業にない専門スキルを提供するインディペンデント・コントラクターとしてのフリーランス、であれば全然、ノマドも在宅勤務もOKだと思います。特殊なネットワーク持ってたり、様々な業界の知見を持ち得たり、社内にいるエンジニアやデザイナーが接触し得ない多くのことを、フリーランスは手にする機会があるので、それはそれで全然仕事として面白いことたくさんあると思うんですよね。まあ、僕は楽しい。

そこで生まれるものはおそらく「イノベーション」ではないけれど、もっと他に手にできることたくさんあると思います。多分、僕がやっていることを、組織の人が急にやろうと思ってもできない。ただ、それも別に比較論じゃないので、とりあえず、組織経営にとってのノマドや在宅勤務って、フリーランスにとってのノマドや在宅勤務と大きな河を隔てている気がして、同じ文脈で語れるものじゃないですよ、そもそも、と思ってます。

実際に世界中に、フリーランスのネットワークでプロジェクト組んでる面白い会社ってあって、WordPressの業界とかにもいるけれど(海外は本当に進んでいる、そういう意味じゃ日本のフリーランスはもっともっと伸び代がある、という意味で楽しい)、ある意味、身重になっちゃった組織ができないだけで、身軽であればいくらでもできることだと思います。

まあなんかいつのまにか「イノベーション」って言葉がなんだか絶対正義になっちゃってる感じするけど、別にそれがゴールじゃないケース、いっぱいあるんじゃないですかね。

フリーランスというワークスタイルは、一つ一つきちんと商売を積み重ねていくことにむしろ向いていて、そっちの方が、イノベーション云々よりプライオリティ高いですよね。その辺がきちんと交通整理されていけばいいなあと思いました。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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