2014/8/8

外からできること、できないこと – プロジェクトへのコミットメントの先にあるもの

基本的に内と外といったら多くの場合、外に在るのが受託開発の仕事です。いくらプロ、とは言え、内と外と言ったら外。ここ数年そういうことをよく考えます。もしかすると、今うちのメインの業務の一つになってるWordPressを触り始めてから、かも知れません。

CMSというのはコンテンツ管理システムで、つまり誰にでもWebサイトの更新ができます、ということがメリットです。今じゃCMS入れないコーポレートサイトの方が珍しい気がしていて、僕はその中でも比較的自由度が高くオープンソースのWordPressというCMSにほぼ照準を絞って仕事をしています。で、このWordPress、簡単だし、ネットにも色々情報があって、調べればわかることも多いのだけど、なかなかどうして、じゃあ後は宜しくお願いします、とはならない。

実際は、まず自分達が発信するべき情報の見定めや、それをどう言ったフォーマットで出していて、そのためには何が必要で、どういうスパンでどういうタイミングで、誰に届けたいか、みたいなことがあるわけですよね。システム導入したら終わり、という話でもない。その上で、でもなるべく自走できる状態に持って行くのが、そもそもの目的とも言える。

ここで何が必要かと言うと、平たく言うと、「道具を渡したら、その使い方を覚えてもらう」ということですよね。で、もしかするとSIerさんとかは分厚いマニュアル作るのかも知れませんが、どちらかというと、うちの場合は窓口の人と役割分担しながら、コミュニケーション取りながら、徐々にうちで引き受けるものをコンパクトにしていって、先方がやる領域が広がる代わりに、うちとのコミュニケーションコストやコンテンツを出すためのタイムラグを圧縮していって、最終的に必要なときだけ連絡とれば基本的には回る、というところが正解だと思っています。逆にCMSの前後に僕の違う仕事もあったりして、それやってると仕事なくなる、というわけでも全然ないですし。

何が言いたいかというと、外部からの問題解決の仕事って、少なからず、内部の方の啓蒙だったり啓発だったりするわけです。モノ作りだったり、納品物でお金をいただく仕事であっても。それは多分、Webだけじゃなくて、デザイン全般そうかも知れないし、ブランディングとかもそうだろうし、イベントとか、広報とか、うちが関わる色々なことにおいて、そういうことが必要になる。

その上で、外はどんなに頑張っても外で、特にその組織やプロジェクト固有の知見にとっては内部の人より絶対的に疎いわけですよね。農業の仕事、漁業の仕事、陶芸の仕事、人材の仕事、アートの仕事、などなど、最近関わったプロジェクト、それぞれで僕は窓口になった方に啓蒙だったり啓発だったりいただいているわけです。それはヒアリング、というなまっちょろい感じではなくて、やっぱりそこはしっかりエンパワーメントされてる感じがする。その上で、でも本当に大事な判断はやっぱり外からできないですよね。

でもこの前提条件が大事だと思うんですよ。外からできることには限界がある、とか、やれることには限界がある、とか、考えてしまうと無力感漂うけど、そうじゃなくて、固有の知見が欠落してる以上、加えて、そこに自分の専門性以上の責任を抱えない構造である以上、それをしっかり念頭に入れておくことが受託仕事の分別でもある。こないだそれぞれ何人かと話してたんですけど、突き詰めると、クリエイティブとかエンジニアリングとか、それがもしサービスのコアになるなら、内製がメインにならざるを得ないと思うんですよ。それでも外に依頼する、となった時に、やっぱり、お互いのエンパワーメントというか、知見のWin Winの関係性を築けるのが、内と外の良いチームのあり方、みたいなことだと思うんですよね。

こないだ石巻の帰りに、「まあ、うちの仕事自体は普通なので、面白いお客さんやプロジェクトと知り合えないと、面白くならないですよね」と話していたんだけど、なんかそんな感じします。実際。

しばらくガツガツ作りまくっていて、ちょっと落ち着いて振り返ってみると、そんなことを思いました、という話。

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