2014/7/31

UXデザインの未来について

今日、ランチしながら話していたトピックはこれでした。ただ話してた内容はあれなので、僕がここまでに考えて来たことを一旦整理します。多分、僕の仕事仲間は折々で僕から聞いている話かも知れないですけど。UXデザインの方法論は有用性が高いのはあまり僕は疑っていなくて、その方法論の可能性はあると思う。ただ問題はデザイナーの処世術の方法として、界隈で描かれつつある導線が、明らかに間違っている気がしているのです。

例えば、UXデザイナーはサービスデザインをするべき、という議論があるけど、今、組織で行われている事業企画をUXデザイナーはおそらくリプレイスできません。そこには財務や法務やマーケティングや企画なんかのスキルセットがあって、そういうことを横断的に判別できる人がそういうことをやっている。だから、UXデザイナーがそういうポジションに行くなら、そういうことができる必要がある。ただ、UXデザインのフレームワークは有用だからサービスデザインをするべき、という議論に、デザイナーが事業企画をするにあたって欠落しているものの議論がない。どう考えても、既にそういうスキルセットを持っている人が、UXデザインのフレームワークも念頭に入れる、ということの方が話が早い。

ちょっとこないだこの問題、質問受けたんですけど、せいぜい僕だって、意思決定のポジションにある人がセンス良く判断するための手伝いできるだけじゃないかと思いますよ、って答えました。だって、そういうポジションにはそういうポジションの人がいるわけで、UXデザインが重要だと言っても、そこには行けないでしょう、まず以て。この辺に議論の混沌がある。

だからUXデザインの現実的な未来を考えると、全然別の導線になると思うんですよね。

1つ目は先端テクノロジーとのマッシュアップ。例えば僕がやってるWebなんかはどちらかというとコモディティなわけです。ただ世の中にはそう遠くない未来に、ドローンとか、VRとか、ARとか、センシングとか、色々な新たなテクノロジーが出てくるわけです。そういうリアルとの接地面が強く生じるものにアジャストできるようにデザイナーがUXデザインを学ぶ、というのは大いにあり得る話しだと思う。逆にテクノロジーの反対に位置する、例えば文化、手仕事、土着なもの、とかまあ色々、そういうものに強くなる、というのもある。

2つ目は違う現場の経験。以前、仕事仲間に例えばUXデザインのフレームワークでイベント企画とか考えたら面白いと思うんですよね、とか言ったことがあるけれど、フレームワークを活かすのであれば、そういう他の現場への転用というのは価値が出てくると思う。一応、ITとデザインが掛け合わされたところでUXデザインは生まれたけれど、他の現場にもそのニーズはある。但し、そこでは現場力が必要だし、デザイナーとしてのスキルセットも当然求められる、そして、デザイナーとして以外の作業もおそらくたくさん発生する。そういうことも含めてそういう現場での現場力を作るのは、次のフェイズとして可能性がある。

ようは世界のスケールのさせ方に現実味がない議論だと思うんですよね。だって意思決定のポジションなんて、デザイナーの数ほどないじゃないですか、席数が。UXデザインのニーズは今すごいけど、それ、事業企画とか意思決定のニーズにはならないと思います。だから組織にいながらそういうことできるみたいなことは、あんまり成立しないと思うし、危ういと思うんだよなあ。その昔、ブランディングの話とか、エクスペリエンス・デザインの話とか、華やかかりしは10年前とかだけど、その当時から、既にWebとかケータイとかだけじゃ未来はないって話もあって、今色々な人が形を変えて色々な挑戦をしてるけど、海外の最新のフレームワークを実践できる人、の需要って、そんなに長く続かないです。

使い道を適切に考えた方が良い、UXデザインという道具の。

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