2014/6/8

その境界を越えてゆけ + 踏み入って、踏み止まって、踏み進める

いつぞや、 @taromatsumura に渡米前にインタビューした際につけたタイトルが「その境界を越えてゆけ」でした。今、思うと、インタビューさせてもらった割に、随分偉そうなタイトルをつけたものだなあと思っています。好きなコーヒー、好きなApple、それは僕が出会った時から彼が好きだったもので、しかし、彼は渡米後、それらの中核とググっと距離を詰めて、その境界を超えていったんだなあと思っています。

いやまあだから自分どうだって話なんですけどね。

この6月はETの通年での初決算月で、とは言え、個人でやってる会社だからたかが知れてるし、もう結果もほぼほぼ見えてるので、後は粛々と今月しなければいけない仕事を進めていかないといけない。もう一つこの6月の大きなタスクはカナエールです。

カナエール 夢スピーチ・コンテスト 2014

昨晩、お世話になっている先輩にあたるような方と少しやり取りする時間があったのですが、いわゆるPR、カナエールというのがどれだけ良いプラグラムなのか、それを伝えることを考えて来て、でも改めて、ここに来て、会場に足を運んでもらう、チケットを売る、という時に、関わる人が、情熱を一人ひとりに伝えることが大事ですよね、というお話をされて尤もだと思いました。

例えば、Facebookとかブログとか、あるし、それは一つ自分のフィールドというか仕事の術ではあるけれども、パソコンのモニタに向かっていても動かないものはある。相対しないと動かせないものはある。なんかそういう閾値みたいなのはありますよね。

その境界を越えてゆけ。

もう一つ、ET Luv.Lab.にあるインタビューにあるのが「踏み入って、踏み止まって、踏み進める」、去年の冬、ブリッジフォースマイルの植村百合香さんにしたインタビュー。久しく読んでなかった。

施設が求めている支援をマッチングするような現場の人的なリソースもないですし、よかれと思ってやっている事が、実際に役立っている訳ではないというミスマッチは生じています。声をしっかり聞いてもらう場を作ること。施設の子に会える場を作ることによって、そこで少しでも正しく理解してもらえればと思ったんです。WEBで出すのは難しくても、1日限りのイベントにすることによって、子どもを出しやすくなる。その方が職員の方の理解も得やすいですし、多くの人に応援したいという気持ちを持ってもらう事ができる。

スピーチでは施設の子が進学の夢を語ります。夢を応援したいと思ってくださった方には、継続寄付をお願いしています。顔の見える支援と私達は言っているんですが、今まで秘密のベールに包まれていた施設の子たちに出て来てもらって、彼らの置かれている現実とか現状に気づいてもらう。厳しい環境から、夢を持って頑張ろうとしている子がいる。逆境に向かう彼らを是非一緒に応援してください、という話なんです。

これはまだ『明日、ママがいない』が放映される1年前の話。僕も正直、ほぼほぼ児童養護のことを社会問題として認識してないタイミングでした。「逆境に向かう彼らを応援する」という言葉はここにもあって、これは今に到るまでブレてない。

今私達も全国展開というのを視野に入れつつ頑張ろうとしているのは、首都圏ってそれでも恵まれていて、お金も人も集まりやすいので、施設の状況としてはそれでも良い方なんですけど、地域間格差が大きくて、1県に5施設とかなかったりすると、職員同士の情報交換もなかったりとか、良い事例の交換とかもしづらいんですね。もっともっと地方にも待ってる子供達っているんじゃないかなと思っていて、カナエールとしても一刻も早くこういう仕組みを色々なところに広められたら良いなと思ってるんですよね。だから、本当におっしゃってる通り、1600人という数字、そもそも児童養護施設で生活している子が3万人なので、すごく多い数なんだっけという部分もありつつ、でもそういう問題じゃないなっていうのも感じていて、一人一人が抱えている問題が、一言では到底言い表せない複雑さを持っているんですよ。カナエールの支援が全員に当てはまる訳ではなくて、自分を語る上で過去を思い出してフラッシュバックしてしまうくらいの心の傷を持っている子がいる中で、子どもによってはリスクもあるし、同じような支援を届けても合ってる子もいれば、全然違うサポートが必要な子もいるんです。私達にできることっていうのは、どうしても児童養護施設の中でもエリート層というか、進学を目指して頑張ろうと手を挙げてくれる、タッチしやすい子になります。困難な状況下でもやりたい事を見つけられるというのは施設の中でいえば相当優秀な子なんですね。頑張ろうとしているけどなかなか力が得られない子達をまず後押しして、意欲もやりたいこともまだない子に対しても、ロールモデルを見せることによって、何かを目指すことになる機会を増やしていければいいなと考えているんです。ただ、まずはいわゆる優秀な子達ですら落ちそうな状況なので、そこを拾い上げる段階でしかなくて。まだまだやることはたくさんあるんですけど、これからだなと思っています。

その上で、今年行われているのが全国展開です。東京、横浜、福岡。東京には東北からの子も参加します。「ロールモデルを見せる」、この3週間が当日を迎えるそのための正念場なんだろうと思います。そして、それは今後に繋がっていく話でもある。

カナエールを通じて、大学に進学することに希望を持てる子が増えれば、その意欲と金銭のサポートの必要性も社会に証明できる。例えば大学がそこをフォローしてくれたり、制度がそこをカバーしてくれたりするようになるかも知れない。逆境に向かう「これから彼らに続く子達」に渡せるエビデンスはまだまだ少なく、ましてや僕は今年から手伝い始めたところ。そこをしっかり自分自身に詰めないといけない。その上で、自分でやる、ではなく、人が動けるようにする、人が動きやすいようにする、といううちが本来的に日々の業務でやっていることを、しっかりやっていかないとと思います。

昨晩、カナエール、6月29日の東京か7月6日の横浜に来れませんか、と仲間内にメッセージしてみて、前向きにスケジュール調整してくれるというお返事もいくつかいただいて、とてもありがたかったです。仲間に来てもらって、見せて、それを恥じるものにはならないと信じているし、1000人規模のイベントである一方で、カナエールは100人規模のプロジェクトです。カナエルンジャーという若者、それをサポートするエンパワーメンバー、そして実行委員会。支えてくださる、応援してくださる方々も入れれば、それはもっともっと大きなウネリであるはずで、僕個人としてもこれまで携わったプロジェクトで、一番大きなプロジェクトとも言えると思う。それぞれのコンテストはたった1日のことだけど、そのために、実施するための1年を、スピーチまでの3ヶ月を、そしてここからの3週間を走るわけで。

是非、今年のゴールになる、最後の1日を、より多くの人に見に来ていただけたらと思っています。会場へ足を運んでください。最後、ここから踏み進めたと思えるよう、個人としても頑張りたいと思っています。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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