2014/5/16

労働集約型についての話

こないだ、仕事仲間とナポリタンほうばりながら話している時に、「加藤さん、独立して何年目ですか?」という話になって、ええとと思い返すと来月で9年経つんですね。法人化したとは言え、この間ずっとフリーランス、在宅勤務、受託開発、客商売です。なので言ってしまえば「I am a 労働集約型」なんですね。

労働集約型産業(ろうどうしゅうやくがたさんぎょう)とは経済学用語の一つ。存在している産業の中でも人間による労働力による業務の割合が大きい産業のことを労働集約型産業と言う。現代の日本では接客を行う商業やサービス業などと言った第三次産業が労働集約型産業とされている。かつての日本では製造や建築も労働集約型産業とされていたが、科学技術の発達により、そこから従来ならば人間が行ってきた業務を機械で行えるようになっていることから、人間による労働力の占める割合が減少してきており、労働集約型産業ではなくなってきている。現在のサービス業でもコンピュータの発達などから頭脳労働ではあっても機械が代行できるような業務から人手の需要が減少してきており労働集約型産業ではなくなりつつある。

かろうじてWebのメンテナンス契約とそれに附帯するようなコンサルティング契約とかが、作って納めて報酬を受け取るに比べたら契約の持ち方としては安定的に数字作れるところなんですけど、それもまあ世の中的に言う所謂「チャリンチャリン」の話とはほど遠いですよね。実はこの間、そういう話を少し客先で言われて、まあただ「チャリンチャリン」が回っているとて、それがいつも順調とは限らないから、次の仕組みを作っていかないとともおっしゃってましたが。

実はその指摘って、古くはおそらく個人事業主を始めたタイミング、つまり僕が事業者として起業したその時からつきまとってる問題で、ただそもそも僕はブランク明けで、客数ゼロ、収入ゼロから始めたので、そんなことより何よりとりあえず食い扶持稼ぐとか、収入増やすとか、そういうことが念頭にありました。

まあ色々なアドバイスをいただいて、例えば、Web制作をテンプレート化したらどうかとか、ネットで営業が済むようにしたらどうかとか、手は動かさずにプロデュサーやディレクターを目指すべきではとか、ホント議論は多々あったけど、何と言うかその真逆に近いところを突き進んでいて、だから客数ゼロ、収入ゼロから食い扶持を稼ぐために個人ができること、という意味ではきちんと進んで来た一方で、なかなか脱労働集約型はできてません。

うちがやってる受託以外のこと、例えば、ET Luv.Lab.とかも単体で利益生むための仕組みというより、僕に労働集約するための材料の一つだったりして(この文脈で言えば、という意味ですよ)、他のいくつかもそうだろうし。もちろん、ここ数年、チームで仕事するようになって、徹頭徹尾、自分で全てやる、はかなりなくなったけど。

ただ、労働集約型って言うのは、自分のコンディションがオールグリーンである限りは強いんだなあ。

幸いなことに、ここまで大きな怪我や病気はなく、9年を経過して、さすがに1日2日はちょっと厳しいです、ってなることもあったけど、その辺の調整は人よりも融通が効かせやすいワークスタイル、ライフスタイルということもあり、今に至ってます。ていうか、自由な働き方とか、自由な暮らし方みたいなことって、クリエイティビティを、とか言う前に、単純に「コンディショニングに融通が効く」ということを担保しているのかも知れないですね、ビジネス的な意味では。

今期はおそらく独立して以来、多分一番数字を作れている年で(というか今月時点で既に作れている)、後は今期やれるところまでやりきるだけなんだけど、今週頭少し体調崩して、打ち合わせキャンセルとかなると、少し考えるわけですよね。そもそも、こないだ10年ぶりくらいに一緒に仕事したボスに「Webデザイナーでずっとやっていけると思ってなかった」って話されたけれど、僕自身、思ってなかったですから。この仕事がいつまであるのかも、この仕事がいつまでこの仕事なのかもわからない。

ただ結局やりたい仕事次第だと思うんですよ。どんなに担保を取っても、どんなにリスクを分散しても、どんなにバッファを効かせても、ダメなものはダメなわけで。だからこそ、やりたい仕事ありきで、担保を取って、リスクを分散して、バッファを効かせないといかんのだけど。頓智っぽいですか、そうですね。後は、アンテナ張って、人に触れて、知見を創って、だからビジネスマンとしてあたり前のことをきちんと、というか存分にやる。今のところ、もう限界って、思ってないですし。

ただ、労働集約しているところに僕はこれまでの仕事の強みを全部作って来たということと、今、それを補完する意味も含めてチームの仕事が増えているというのをありがたく思う、ということには多分に自覚的になってないといけないだろうなと思います。その上で、「労働集約型でないこと」もっと増やすことを考えないといけないのだろうなと思います。

ただ、多分、それは新規事業を立ち上げるというより、僕のクライアントワークの幾分かを労働集約型じゃないところに変容させていく、みたいなことから始めるのが正しいんじゃないかと考えてます。そういうことになり得るご相談が幸いなことに増えて来ている。そうやって、ほぼ片足重心で立っている今の状況を、これから少しずつ両足重心にシフト・ウエイトしていくのが、これからの課題かなあ。まあ一回どこかで考えないといけないことではないかとは思っていたのである。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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