2014/5/14

『本の逆襲』 内沼晋太郎

内沼晋太郎さんの本、Kindleで買ってあったのですが、ずっと読めておらず、今日思い出したように読みました。内沼さんは20代の後半に友達が親しかった関係か、何度かお見かけすることあり、面白いことやってる人いるんだなあと思って、前著の『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』も面白かったのを覚えてます。

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内沼 晋太郎
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読んでみて、今ちょうど内沼さんの本を通して、「本」というものを俯瞰するのに良いタイミングだったなと思いました。先月くらいか、noteが話題になっていて、今回はお知り合いの編集者の方も「ノート」を書いておられたりして面白かったのだけど、いわゆる「紙の本」が電子書籍やら古書流通やらAmazonやらインターネットやら様々なものの影響を受けてむしろその性質を浮き彫りにされている感覚は僕も持っていて。最近、神保町にたまたまよく行くので、ああいう古書店街の感じも良いと思うし、それと喫茶店文化みたいなものもリンクしている感じとかあるし、ただ、ノスタルジーだけを言うでなく、KITTEとか商業施設でも新しい取り組みあるなと思うし、その上で、「自分の書棚」ってやっぱり自分の就労環境を考える上で、大事な資産っていう感じがするんですよね。先人の「叡智の断片」(池澤夏樹さんのエッセイのタイトルでなかなか面白い)が陳列されている感じで。

実際、うち来て、皆、面白がるのは、そんなすごいラインナップになってるわけじゃないけど、やっぱり本棚で、ああだから加藤ってこうなってるんだな、っていうある意味での納得性が汲み取れる、何かなんだろうと思うんですよね。

話逸れた。

「本はインターネットに溶けてゆく」って表現が面白いと思いました。最近、思うのは「インターネットの拡張」としての本という位置づけ。日がな、調べ物なり何なりしていて、あ、これちゃんとやらねば、という時に「本を買う」となる。まあだから、Amazon最強とも言えるのですが、僕の主体はやはりインターネットにまずあって、それありきの本に気づけばなってるのかなと思います。Amazonの検索システム自体が、モノを理解するためのリファレンスとして機能していたりしますしね、「本を探す」という目的を達成するための道具というだけではなく。

その上で、実際の本屋の魅力はまだあるだろうし、というかこれからということなのか、本を読まない人のため本の楽しさを伝える提案って言うのはまだありそう。最近、民藝とか旅とか食の本ばかり読んでいるけど、本が好きだから読んでるとかじゃないですよね。民藝が、旅が、食が、僕的に今面白いから、しばらくサボっていた読書に久し振りに復帰している部分が大きい。そういうところの接点って、僕が、民藝やら、旅やら、食やらを面白がる動機付けからもしかしたら仕事になるのかも知れないし、昨年、島根の仕事の相談を受けたので、ネットで調べて石州の企画展やってたショップに伺ったら、旅の小雑誌のファンになって、結果、僕は奥会津に旅に出た、みたいなのは途中に『輪土』という小雑誌が入っているという意味で、本がそのループの一翼を担っているわけだけれども、僕自身なんか綺麗に導線に乗ったなあという感じがしました。でも本の仕事の間口と裾野が広くなる、って例えばそういうことだよなあ。

そういう意味で、なんか立て付けというか、繋ぎこみというか、だから内沼さんが独立以来やっていることだと思うんだけど、本というものを媒介としつつ、しかしその意味を可能なかぎり有益に拡張しながら、小さくても新しい試みが生まれていけばいいのと(新しいプレイヤーが生まれてきて欲しいという意味で「小さくても新しい」と言ってる)、あと僕はこの話って「編集者の未来」の話とは一致しないだろうなという気もしています。

しかし、本棚作って、コーヒー淹れて、好きな商品やら並べたら、まあ楽しそうですよね。まあ僕には僕の仕事があるのでそういうわけにもいかぬのですが、これから始まる「本屋」はもっと面白いものになるのかも知れぬ。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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