2014/4/10

スモール・ビジネスと決済 – Airレジ、Square、freee – CtoCのリアル

決済の手数料って結構高いんですよ。5%くらい取られる。ネットショップの話ですが。まあでもそれ高いかどうかも難しいところですよね。決済会社が、信用の担保を作ってくれるわけなので、決済のシステムを利用できるより、担保を代わりに取ってくれる手数料と思うと、それくらいになっちゃうのかなあと思います。特に小さな事業者、Small Businessだと、担保取らないなら全て現金、とするしかないですよね。回収コストってすごいかかるし、そもそも銀行振込だって、売上と振込の突き合わせとか相当めんどい。よくよく考えると、クレジットカードを始めとする決済手段ってよくできてるよなあと思うわけです。

最近、面白いなと思ったニュースが、AirレジとSquareとfreeeが連携するというニュースでした。

無料レジアプリ「Air レジ」がSquare連携に続き、クラウド会計 freee と提携。経理処理自動化 – Engadget Japanese

これはつまり小規模事業者向けのミニマムセットのPOSシステムってことかなあと思います。Air レジってリクルートがやってるみたいなんですが、この小規模事業者向けのPOSシステムってのは、結構リクルート的なビジネスモデルなんじゃないかと思うんですよね。信用の担保を作ってくれる決済会社と、生活者を、実店舗での購買を中心に、繋ぎ合わせるマッチング・ビジネスのスキームをおさえる、ということですよね。言わば、購買をお金の面でプラットフォームに見立てている。なかなか面白い。

そう言えば、以前 @taromatsumura がSquare Marketの話をしていて、だったら、Stores.jpとかがネットショップのスキームをリアルに持って来て、Square Maketの逆回しで、小規模事業者のPOSシステム押さえに行ったら面白いんじゃない?って話をして、いやあそれはクレジットカード会社の承認取れないんじゃないですかね、みたいなこと言われたのですが、Air レジ、Square、freeeの連携が先にできちゃいましたね。

あと、小規模事業者にとっては勿論帳簿をつけるのは納税のため、でもあるんですが、日々の売上の推移やコストなどを適切に把握しておくという意味でも文字通り経理は重要で、今回のフローでかなりの部分が自動化されるのであれば、事業を戦略的に推進する上でも大変有用なんじゃないでしょうか。

そう言えば。

先々月韓国行きましたが、ほとんどのお店での決済は、ペンタブレットの小さいのみたいに電子署名をするので済むようになってました。これかなりいい加減で、棒線一本引いちゃえば承認されちゃうみたいなんですがw、屋台に近いような店でも普通に使えて、おそらく導入コストほとんどなしに、手数料売上で、ある程度裏側でも店舗が使えるサービス、Airレジとかfreeeでできるようなことですよね、を提供してるんじゃなかろうかと思いました。じゃないとそんな小さな飲食店まで導入しないですよね。公衆無線LANスポットの設置みたいなもんかな、日本で言うと。

同じく @taromatsumura が、アメリカもスキミング天国だ、って言ってましたが、決済、どんどん大企業だけじゃなく、小規模事業者に降りていく中で、手数料の集積って意味だと、営業の頑張りどころはむしろ小規模事業者に対してある気がするし、ざっくりしたイメージですけど、リクルートとかってガチ営業の会社っぽいじゃないですか。

と考えると、AirレジとSquareとfreeeが連携する、というのは面白いなあと思っていて、これはかなり強力な営業商材だと思うんですよね。CtoC、例えばEtsyなんかがそうだし、今日本でも色々な事業者が進出してますけど、「足で稼げる」決済の営業商材はこういうのですよ。なんだかんだこの国、国土狭いですしね。足で稼げる。

むこう2〜3年くらい、そういうわけで、決済面白そうだなあと思ってます。

加藤 康祐 / 企画・設計

プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。

加藤康祐企画設計

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