
『Lean UX』 Jeff Gothelf
後輩の @mariosakata 君が監訳したUXの本、ということで読みました。坂田君が監訳してくれて、本当に良かった。多分、僕、坂田君が監訳した本だからって動機じゃないと、読もうとしなかったと思うので。とてもよく整理された本で、すごい勉強になりました。周囲のデザインに関わる人達には読んで欲しいなと思いました。まあ、英語で読んでる人の方が多いかもだけど。
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さて、Lean UXには大きく3つの概念が持ち込まれています。デザイン思考、アジャイル開発、リーン・スタートアップですね。それぞれに僕はそんなに詳しいわけじゃないのですが、ただ、むしろLean UXの原則として箇条書きされている点を並べてみると、Lean UXの概念、わかりやすいと感じます。
- 部門 / 領域横断的なチーム
- 小規模 / 専任 / 同一場所
- 進捗=結果(アウトプット)ではなく、成果(アウトカム)
- 課題焦点型のチーム
- 無駄を取り除く
- バッチサイズは小さく
- 継続的な発見
- GOOB(Getting out of building)ー新たなユーザ中心思考
- 共通理解
- アンチパターンーロックスター、エヴァンジェリスト、忍者
- 仕事の外面化
- 分析よりも形にする
- 成長よりも学習
- 失敗を許容する
- 中間成果物中心の仕事の進め方からの脱却
ぶっちゃけ、うちかなりこれできてるなあ、という気がしました。というかフリーランスで最少人数で、最小工数で、最大限の成果をあげようとすると、Leanとか勉強しなくても元からこうなる。既存の組織をLean UXにフィットさせようと思うと、それは大変なんでしょうが、プロジェクトごとにチーム編成になるわけで、そういう意味じゃ、やれるプレイヤーさえ揃えば、こういうのって案外できますよ。
ワークスペースは共有してなかったり、フィードバックとリサーチに関しては甘め、とか細かいところでありますけども。
もちろん、経営者、マネージャーが読むの大事だろうけど、フリーランスでどうやってプロジェクトを回せば良いか考えるのにも良書だし、あと、NPOとか社会起業の文脈でも大いにためになる方法論だと思いますね、ソフトウェア開発分野だけの話じゃないので。
あと冒頭で監訳者まえがき、坂田君が書いているので、ラグビー関連各位は読むと良いと思います。
という辺りでお薦めです。

加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
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フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)