
『美味礼読』 乳井昌史
若い友人が自分の出版社の出版物の中から、僕らしいチョイスとしてセレクトいただいたのが、この本でした。やはり食べ物だったか。。。元々、日刊ゲンダイの連載だったそうで、言わば食にまつわる本のガイドブック。僕の好きな檀一雄あれば、子母沢寛やら池波正太郎やら邱永漢やら文豪の人のもあるし、小山薫堂や古今亭志ん生なんて人達もあるし、雪印の本や、カフェスローの本、更には、タモリさんの坂の本やら、ヘミングウェイまで出て来て、料理のことから食材のこと、歴史や文化、更には社会問題とか安心安全を扱ったものまで幅広く取り上げられています。何と言うか、本を売るための書評じゃなくて、本を題材にして書いたエッセイなので、元ネタを是非読みたいって言うよりは、77個のコラム、1つ1つが完結してるんで、これ読むだけでも大分楽しめます。
そう言えば、先日、友人に食べ物の本は大概日本語が綺麗、という話をしたのですが、そういう意味では僕はやはり辰巳浜子とか好きで(辰巳芳子のお母様)、ただ思えば先輩も昔、池波正太郎の江戸の味の描写がすごい良くてなあ、とか話していたし、例えば映画だけど、『かもめ食堂』とか好きだったし、レトリックを発揮する対象としての「食」って、やっぱり偉大だと思うんですよね。あと『それだけはスープのことだけ考えて暮らした』みたいに小説のタイトルに「食」が入ってるのもそそられる。ああ、あとあんまり行けてないんだけど、知り合いがやっておられるビストロのメールマガジンもすごく良い。こないだ友人に教えてもらったKitakamakura Seimaijoというところのブログもすごく良い。いつも料理の本の話で「読み物」ってところを言うけど、この辺りって「食」にまつわる「文化」の豊穣さ、がある気がします。
中央公論新社
売り上げランキング: 24,898
最後に、この本のタイトル、気になって調べてみたんだけど、元ネタはこれか。
岩波書店
売り上げランキング: 348
岩波書店
売り上げランキング: 506
最終的にこの『美味礼読』を読んで、読んでみたくなったのは、この本かも。グルマンディーズ。司法官が書いたのか。気になる。

加藤 康祐 / 企画・設計
プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。Webデザインを入り口に、2005年よりフリーランスとしてのキャリアスタート。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート。ラグビーと料理、最近イラスト。
是非、フォローしてください!
Twitter / Instagram
売り上げランキング: 14,705
100円
フリーランスとして働き始めるってどういうことだったのか?フリーランスとして働くってどういうことなのか?フリーランスが目指すことってなんなのか?5年間の自分の経験から書きました。(2010年執筆)