2013/6/13

CSVと事業スケール – 入口と出口の不一致を考える

最近、改めてメディア露出とその効果について考えるところがあって、それと結構CSVの話とか連関するなあと思って、ふと立ち止まったんですけれども。

テレビに取り上げられるでも良いし、ソーシャルでたくさん「いいね!」もらうとかでも良いし、世の中には色々アテンションを取る方法があって、ただ、その落としどころへの文脈ってやっぱりきちんと、メディア露出と噛み合ってないと、機能しないよね、という話です。勿論、そんな話はマスメディアの広告効果下り坂ですよね、ってところからして、ずっと議論されてると思うんだけど、PR的な文脈でその辺、もう少し考えてみたいなあと。

例えば、「社会起業」ということを考えた時に(だからビジネスの形を持っている時に)、それが「社会貢献」としてクローズアップされたとして、それが「物販」に結びつくかというと、これ結構やっぱり難易度高いと思うんですよね。多分、「物販・集客」がゴールだったら「美味しい」とか「かっこいい」とかじゃないと、駄目ってことはないけど、効果ないって言うか、「社会起業」のテリトリーで、「社会貢献」としてクローズアップされるのなら、その時は「物販」じゃない、違う落としどころを、文脈の中に用意しておかないと、割と空転してしまう。

随分前に、津下本耕太郎さん(ET Luv.Lab.のインタビュー)と、マーケティング・ファネルの話とかしたなあと思ったんですけど、やっぱりモニプラとか、アテンション取るところからコンバージョンまでの文脈がサービス化されてるがゆえに機能してるんだと思うんですよね。

この間、お知り合いが、クラウド・ファンディングに出るというので、どういう企画にしたらいいかということを、割と茶飲み話レベルでしていたんですけど、これも、アテンションの取り方で(金額設定と趣旨)で、お金の集まり方もその意味も、その落としどころへのコンバージョン・レートも変わって来るだろうねと。クラウド・ファンディング自体はそういう意味じゃスタートからゴールまできちんとレースが用意されてて、そういう意味じゃ文脈用意されてるんだけど、「こういう理由で、こういう目的で、僕を応援してください」って設定で、全然違うレースになる。

もひとつ、簡単には本が売れない時代だから、音楽のように本も場を作る、イベントを打たないと、って話をこないだ知人がしていて、そうなんだけど、音楽はそこでお金の落としどころ、音楽のそのものの販売じゃないところに落としどころ置いてるから、それそのままのロジックだと使えないんじゃないか、って話をしていて。本を基軸に、講座があって、そっちからフィー取ってとかならないと、あまりモデルをなぞったことにはならなそうだなと(なぞりゃ良いってもんじゃないですよ)。

でだ、CSVってあるじゃないですか。僕もユレッジではCSVという言葉を使っていて、じゃあでもうちのプロジェクトで猫も杓子もCSVって言うかって言うと、多分言わないほうが良いと思っています。例えば、ユニクロが、ボルヴィックが、NISSANが、CSVという時に事業の中に組み込めるものを、スモールパッケージでやろうとすると、僕結構、雀の涙になるだろうな、って感じがするんですよね。

多分、社会貢献しますけど、パトロンいますとか、利益薄いですけど、それ使って別の仕事作れますとか、僕が普段やってることの中では現実感あって、あんまりCSVって言葉に走っちゃうと、結局、ビジネスの方がうまく回らなかったねって話になりそうということと、あと単純にうちはそういう意味でのリスクを相変わらず抱えづらい。今のところ、僕の感覚として、事業スケールが大きい領域で、初めて機能することのように思う。

それって多分、前半で書いたことと問題は一緒で、同じことをやるにしても、目標設定と落としどころの持ち方で、全然違うものに変わる可能性があって、ビジネスモデルとしては美しく聞こえても、それしんどいでしょ、って話になりやすいし、CSVってことにこだわり過ぎると、面白いことやる時の逆に足枷になる気もするんですよね。むしろ瞬発力でやっちゃって、後で使い方考えるくらいイニシャル・コストを抑えて始めてしまえば良いのかなと。別にそんな損しませんし、大きな跳躍も狙ってないし。小さい面白いこと束ねて面白いですね、ってなってれば良いので。

みたいなことが、しばらく考えるべきことかなあと、何となく思ってます。なまじ、世の中のアテンションがそういう方向にある一方で、落としどころが噛み合ってない気がするだけに。

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